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□投稿者/ 不凍液 一般人(1回)-(2024/07/02(Tue) 15:10:35)
 | a,b,c>0のとき a^a+b^b+c^c≧a^b+b^c+c^a って成り立ちますか?
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▽[全レス2件(ResNo.1-2 表示)]
■52893 / ResNo.1) |
Re[1]: 不等式
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□投稿者/ WIZ 一般人(16回)-(2025/06/15(Sun) 09:10:03)
 | べき乗演算子^は四則演算子より優先度が高いものとします。
[補題] 正の実数u, v, x, yに対して、u ≧ v かつ x ≧ y ならば u^x-v^x ≧ u^y-v^y が成立する。
[補題の証明] y以上の実数xに対して f(x) = u^x+v^x-u^y-v^y とおき、f(x)の増減を調べます。 f'(x) = (u^x)log(u)-(v^x)log(v) です。
(1) u ≧ v ≧ 1 の場合 u^x ≧ v^x > 0 かつ log(u) ≧ log(v) ≧ 0 なので (u^x)log(u) ≧ (v^x)log(v) つまり f'(x) ≧ 0 と言えます。
(2) u ≧ 1 ≧ v > 0 の場合 log(u) ≧ 0 かつ log(v) ≦ 0 なので f'(x) ≧ 0 と言えます。
(3) 1 > u ≧ v > 0 の場合 u^x ≧ v^x かつ u/v ≧ 1 かつ uv < 1 ですので f''(x) = (u^x)(log(u)^2)-(v^x)(log(v)^2) ≦ (v^x)(log(u)^2-log(v)^2) = (v^x)log(u/v)log(uv) < 0 となり、f'(x)は単調減少です。
f'(0) = log(u)-log(v) = log(u/v) ≧ 0 です。 また、lim[x→∞]f'(x) = 0 となることから f'(x) ≧ 0 と言えます。
よって、いずれの場合も x > 0 で f'(x) ≧ 0 となりますので、f(x)は単調増加と言えます。 f(y) = 0 ですから x ≧ y で f(x) ≧ 0 が成立します。 [補題終了]
上記補題を用いれば以下のように題意を証明できます。 a ≧ b ≧ c と仮定しても一般性は失われません。
証明すべき式は a^a+b^b+c^c ≧ a^b+b^c+c^a ⇒ {(a^a-b^a)-(a^b-b^b)}+{(b^a-c^a)-(b^c-c^c)} ≧ 0
a ≧ b なので補題より (a^a-b^a)-(a^b-b^b) ≧ 0 同様に a ≧ c かつ b ≧ c なので (b^a-c^a)-(b^c-c^c) ≧ 0 となって題意は成立すると言えます。
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■52896 / ResNo.2) |
Re[2]: 不等式
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□投稿者/ WIZ 一般人(18回)-(2025/06/16(Mon) 12:11:18)
 | 誤りがありましたので訂正します。
> a ≧ b ≧ c と仮定しても一般性は失われません。
上記が言える為には、a, b, cをどの様に交換しても式の意味が変わらないことが必要でした。 題意の不等式の左辺 a^a+b^b+c^c はこの性質を持ちますが、 右辺 a^b+b^c+c^a この性質を持ちませんでした。 例えば、aとbを交換すると a^b+b^c+c^a は b^a+a^c+c^b と違う式になってしまいます。
a, b, cをどの様に交換しても a^b+b^c+c^a と a^c+b^a+c^b 以外の式は現れません。 既に a ≧ b ≧ c の場合、a^a+b^b+c^c ≧ a^b+b^c+c^a であることは証明したので、 後は、a^a+b^b+c^c ≧ a^c+b^a+c^b であることが証明できれば良いことになります。
a^a+b^b+c^c ≧ a^c+b^a+c^b ⇒ {(a^a-b^a)-(a^b-b^b)}+{(a^b-c^b)-(a^c-c^c)} ≧ 0
a ≧ b ≧ c なので補題より上記不等式は成立すると言えます。
申し訳ありませんでした。
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