| 1/x^2(x+1) = a/x^2 + b/(x+1) + c/x ・・・・・・ (1) 両辺を x^2(x+1) で払うと 1 = a(x+1) + bx^2 + cx(x+1) x = 0 のとき a = 1、x = -1 のとき b = 1 なので 1 = (x+1) + x^2 + cx(x+1) x = 1 のとき 1 = 2 + 1 + 2c なので c = -1. 検算してみると確かに 1/x^2(x+1) = 1/x^2 + 1/x+1 - 1/x となるのですが、これを導くのになぜ(1)のような形を前提としておくのでしょうか? a/x^2、b/(x+1) に加え c/x をおく理由がわかりにくいのです。というのも(1)の左辺の分母は分母は x^2 と (x+1) かけたものなのですから 1/x^2(x+1) = a/x^2 + b/(x+1) でもよさそうなものですが、(1)と同じように計算しても 1 = a(x+1) + bx^2 ・・・・・・ (2) x = -1 → b = 1. x = 0 → a = 1. 1/x^2 + 1/(x+1) = (x+1+x^2)/x^2(x+1) となり全然ダメなことは確認できます。しかしなぜこれではダメなのかと問われるとうまく説明できません。
たとえば(1)を少し変形した 1/(x-1)^2(x+1) = a/(x-1)^2 + b/(x+1) + c/(x-1) を(1)と同様に計算してみると a = 1/2, b = 1/4, c = -1/4 と正しく部分分数分解されます。他にも三次式の分母の部分分数分解をいくつか試みた結果から推察するとどうやら x の三次式の分母が一次式で因数分解できるときは 1/(x+α)(x+β)(x+γ) = a/(x+α) + b/(x+β) + c/(x+γ) とおける。 三次式の分母 = 0 が重解を持つときは 1/(x+α)^2(x+β) = a/(x+α)^2 + b/(x+α) + c/(x+β) とおける。 ような気がするですが、そうしていい理由がいまいちしっくりきません。 http:/ /mathtrain.jp/bubun をみたら(1)のような分解は証明なしに利用していいとあります。きちんと証明するには高校レベル以上の数学が必要なのでしょうか? とりあえずは(2)がダメな理由がはっきりわかるだけでもありがたいのです。
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