点P
( x 0
, y 0
, z 0
) を通り,方向ベクトルが
d →
=( l,m,n
) の直線の方程式は
x− x
0 l =
y− y
0 m =
z− z
0 n
と表わされる。また,媒介変数(パラメーター)
t を用いて表すと
x=
x 0 +tl
, y=
y 0 +tm
, z=
z 0 +tn
と表される。このような直線の方程式の表現方法を媒介変数表示という。
【用語の説明】
方向ベクトル:直線が延びている方向を指し示すベクトルのことである。
媒介変数:
x ,
y ,
zのようは変数の関係を直接表示する変わりに,
t のような補助変数を用いて,間接的に変数の関係を表示することができる。この場合の補助変数のことを媒介変数という。
【直線の方程式の導出】
直線は,空間中の点と方向ベクトルが決まれば,一意的に決まる。
空間中の点Pの座標を
( x
0 , y 0
, z 0
)
,方向ベクトルを
d →
=( l,m,n
)
とし,直線上の点Qの座標を
( x,y,z
)
とすると,
PQ
⟶ =t
d →
(
t は媒介変数)
と表すことができる。これを座標成分で表すと,
PQ
⟶ =(
x− x
0 ,y−
y 0 ,z−
z 0 )
なので,
(
x− x
0 ,y−
y 0 ,z−
z 0 )=t(
l,m,n
)
( x−
x 0 ,y−
y 0 ,z−
z 0 )=(
tl,tm,tn
)
{
x− x 0
=tl
y− y
0 =tm
z−
z 0 =tn
となり,媒介変数を用いた直線の方程式が求まる。次に媒介変数
t の消去を図る。
x− x
0 =tl
→
t=
x− x
0 l
y− y
0 =tm
→
t=
y− y
0 m
z− z
0 =tn
→
t=
z− z
0 n
となり,
t を消去すると,
x− x
0 l =
y− y
0 m =
z− z
0 n
このように直線の方程式が求まります。
【関連ページ】
数学B,点と直線の距離,2直線のなす角
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