数学ナビゲーター掲示板
(現在 過去ログ4 を表示中)

HOME HELP 新規作成 新着記事 トピック表示 発言ランク ファイル一覧 検索 過去ログ

[ 最新記事及び返信フォームをトピックトップへ ]

■42968 / inTopicNo.1)  線積分∫(x+iy)dz について
  
□投稿者/ だいき 一般人(3回)-(2010/11/08(Mon) 15:37:32)
    線積分∫(x+iy)dz について
    f(z)=u(x,y)+iv(x,y)とすると、
    ∫f(z)dz=∫u(x,y)dx-∫v(x,y)dy+i∫u(x,y)dy+i∫v(x,y)dx であるから、
    ∫(x+iy)dz=∫xdx-∫ydy+i∫xdy+i∫ydx=1/2x^2-1/2y^2+ixy+ixy=1/2(x^2-y^2)+2ixy・・・(1)
    一方、z=x+iyとすると、∫(x+iy)dz=∫zdz=1/2z^2=1/2(x+iy)^2=1/2(x^2-y^2)+ixy・・・(2)
    となり、(1)と(2)で一致しません。
    どこか違っているのでしょうか?アドバイスいただければと思います。


引用返信/返信 [メール受信/OFF] 削除キー/
■42974 / inTopicNo.2)  Re[1]: 線積分∫(x+iy)dz について
□投稿者/ NGL 一般人(3回)-(2010/11/08(Mon) 21:21:51)
    原点を始点として終点までの線積分を、
    @ 軸に沿ってからまで移動して、次に軸に沿ってからまで移動
    A 軸に沿ってからまで移動して、次に軸に沿ってからまで移動
    B 直線に沿ってからまで移動
    という、3通りの積分経路で考えます。

    まず、軸に沿う区間では、@ではに固定でAではに固定となり、
    軸に沿う区間では、@ではに固定でAではに固定になります。

    積分は、

    で考えると、

    @
    軸に沿う区間


    軸に沿う区間




    A
    軸に沿う区間


    軸に沿う区間




    B
    なので、




    となり、3通りの積分経路とも同じ結果になりますが、
    実数部分の積分と虚数部分の積分のそれぞれの各項は、
    @からBのどの場合も等しく積分に寄与するわけではありません。
    例えば@では、軸に沿う区間では、という項は計算されませんが、軸に沿う区間ではという項は計算されます。
    つまり複素積分では、始点と終点を同じとしても、その間の積分経路はいくらでも考えられ、その経路に応じて実際に積分に項が寄与するか否かになりますので、不定積分の形で比較してもあまり意味がありません。

    一般に線積分は経路によって値が異なりますが、積分領域で被積分関数が正則であれば、始点と終点が同じなら、経路によらず一致します。
    この問題では、被積分関数はなので、の場合で、
    を満たして正則です。
    このように被積分関数が正則の場合、実数関数の場合と同様、

    と一気にしてよく、実数関数の場合と同様、積分の始点と終点を与えるだけで積分結果が得られます。
    上の問題では、始点がで終点がなので、

    となって、
    で計算した結果と一致します。
    つまり正則関数の場合、不定積分の形では一致しなくても、積分経路を定めて定積分を行なうと一致します。
引用返信/返信 [メール受信/OFF] 削除キー/
■42976 / inTopicNo.3)  Re[2]: 線積分∫(x+iy)dz について
□投稿者/ だいき 一般人(4回)-(2010/11/08(Mon) 22:16:36)
    NGL様大変ありがとうございました。最近複素数について勉強し始め、独学しているところです。またの機会がございましたら、宜しくお願い致します。
引用返信/返信 [メール受信/OFF] 削除キー/



トピック内ページ移動 / << 0 >>

このトピックに書きこむ

過去ログには書き込み不可

Mode/  Pass/

HOME HELP 新規作成 新着記事 トピック表示 発言ランク ファイル一覧 検索 過去ログ

- Child Tree -
Edit By 数学ナビゲーター