| 2価関数ψ(x+yi)=(x+yi)^{1/2}が2葉リーマン面であるという意味が分かりません。
[定義] 位相空間(X,T)をHausdorff空間とし、U∈T、D⊂(C,S) (但し,SはCの通常位相)とすると UとDは夫々XとCの位相部分空間となる。この時,UとD間に同相写像が存在する。この同相写像をUとDのchartといい, UとDのcharts全体の集合をChart(U,D)と表す事にする。
[定義] (X,T)をHausdorff空間とし、U∈T、D⊂Cとする時, chart f:U→Dはcompatible ⇔ 同相写像∃g:U→D; (i) dom(f)∩dom(g)≠φ,(ii) fg^-1とgf^-1は夫々dom(fg^-1)とdom(gf^-1)で正則となる。
[定義] (X,T)をHausdorff空間とし、U∈T、D⊂Cとし, A:={f∈Chart(U,D);fはcompatible}とする時, AはXのatlas. ⇔ ∀x∈Xに対して,x∈dom(f)なる∃f∈A.
[定義] (X,T)をHausdorff空間とする時, XはAに於いてリーマン面をなす. ⇔ AはXのatlas.
がリーマン面の定義ですよね。
それでf:=id∈Map(C,C)とすればfにcompatibleなCからCへの同相写像gとしてg:=idが採れる (この時,明らかにdom(f)∩dom(g)=C(≠φ),fg^-1とgf^-1は双方とも明らかにdom(fg^-1)=dom(gf^-1)=Cで正則)。更にA:={id}と採れば明らかにid∈Chart(C,C)且つidはcompatibleと分かりますよね。 従って,AはCのatlasとなり,CはAをatlasとするリーマン面と言えますね。
それでもって,ψ(x+yi)=(x+yi)^{1/2}を考えるとこれは2価関数なので u(x+yi):=(((√(x^2+y^2))^{1/2}cos((cos^-1x/√(x^2+y^2))/2)+i√(x^2+y^2))^{1/2}sin((cos^-1 x/√(x^2+y^2))/2)) v(x+yi):=-(((√(x^2+y^2))^{1/2}cos((cos^-1x/√(x^2+y^2))/2)+i√(x^2+y^2))^{1/2}sin((cos^-1 x/√(x^2+y^2))/2)) と分けて考える事が出来ます。u,vの夫々の像は 全複素平面で虚軸と第一象限と第四象限から原点と-i√(x^2+y^2)を取り除いた領域D、
虚軸と第二象限と第三象限から原点とi√(x^2+y^2)を取り除いた領域Eとなりますよね。
この時,u∈Chart(C,D)である事はu^-1(z)=z^2なので(u^-1)'(z)=2zでDで微分可能でu^-1(D)は0を含まないので, 逆写像の定理『写像f:A→B (但しA,B⊂C)が同相写像⇔fやf^-1が微分可能でその像が0を含まない』 が使えて,uは同相写像。従ってu∈Chart(C,D)。同様にv∈Chart(C,E)。 次に dom(u)∩dom(v)=C≠φですが,fg^-1とgf^-1は夫々dom(fg^-1)とdom(gf^-1)で正則である事はどうすれば示せるのでしょうか?
仮に正則性を示せたとして, {u}と{v}は夫々,∀x∈Xに対して,x∈dom(u),x∈dom(v)となるので{u},{v}は夫々一葉目,二葉目のatlasになりますね。従って,一葉目,二葉目ともリーマン面になるのですね。 そしてこれら2つのリーマン面を纏めて二葉のリーマン面と読んだりするのですね。
、、という解釈で宜しいでしょうか?
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