| 2007/06/13(Wed) 02:04:03 編集(投稿者)
ひとまず、「初項が x[0] ≧ 0 である」と仮定します。すると、任意の k ∈ N に対して x[k] > 0 となります。また、任意の m, n ∈ N (m < n)に対して
|x[n] - x[m]| = |x[n] - x[n-1] + x[n-1] - ... + x[m+1] - x[m]| ≦ |x[n] - x[n-1]| + |x[n-1] - x[n-2]| + ... + |x[m+1] - x[m]|
となります。ここで、任意の k ∈ N に対して
|x[k+1] - x[k]| = |1/(x[k] + 1) - 1/(x[k-1] + 1)| = |x[k] - x[k-1]| / (|x[k] + 1| |x[k-1] + 1|) ≦ 1/2 |x[k] - x[k-1]| ≦ 1/2^k |x[1] - x[0]|
が成り立つので
|x[n] - x[m]| ≦ ( 1/2^(n-1) + 1/2^(n-2) + ... + 1/2^m ) |x[1] - x[0]| = 1/2^m (1 - 1/2^(n-m))/(1 - 1/2) |x[1] - x[0]| ≦ 1/2^(m-1) |x[1] - x[0]| → 0 (m, n → ∞)
となります。したがって、数列 (x[n]) は R 上のコーシー列であり収束します。 ちなみに、初項が負のときは不明です(x[0] = -1, -2 のときはダメですし)。
数列が収束することが分かれば、漸化式の極限をとった方程式 x = 1/(x + 1) を解いて、極限 x = (-1 + √5)/2 (≧ 0)が得られます。
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