| ■No209に返信(こまめさんの記事) > 見やすいといったことで、文字式のルール(文字が出てきたら普通はアルファベット順)というルールはやぶられるのですね??
「アルファベット順」というルールにあまり縛られないで下さい。 そもそも,「アルファベット順に並べる」というルールにはこまめさんは納得いっているのでしょうか?
まずは,なぜアルファベット順に並べることにしたのか,その理由を考えてみてはいかがでしょうか。
(a+b)^2=a^2+ab+ba+b^2 と展開したままだと,このままどうしようもなさそうですが,ba をアルファベット順に ab と書き直すと, (a+b)^2=a^2+ab+ba+b^2=a^2+2ab+b^2 と同類項をまとめることができることに気づきます。 こうした利点があるから「アルファベット順に並べてみる」という基本方針があるのだと思います。
式がもっと複雑になって項の数が多くなってくると「式の見やすさ」というのも馬鹿にならなくなってきます。 そもそも,式を扱うのは人間で,複雑になってくると間違いやすくなってきます。 試験の答案を採点するのも先生という人間ですから,見づらい式を書かれると間違った採点をしてしまう危険が生じます。 そうした間違いで不利益をこうむるのはそういう答案を書いた本人自身ですので,なるべく誤解が生じにくい,見やすい答案作りが必要です。
なお,ab+bc+ca や bc+ca+ab などと書くのは a, b, c の3文字だという特殊事情によるものが大きいです。4文字だと,ab, bc, cd, da では足りず,ac, bd も必要になります。この場合はアルファベット順にする方がよいと思います。 3文字の時は ab+bc+ca や bc+ca+ab と書くことが多い,ぐらいに思っていればいいのではないでしょうか。実際慣れるとこの書き方は便利でなじみます。
とにかく,あまり「こうしなければならない」式の「他は認めない」といった感じの考え方はなるべくしないで,もうちょっと柔軟に「なぜこういうルールがあるのだろうか?」と考えてみてくださいね。
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