センター試験 2002年度 数学II,数学B
 センター試験数学 by 数学ナビゲーター最終更新日 2003年6月2日
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出題校:センター試験 
2003年度 本試験 数学II・数学B 解答

問題1問題2問題3問題4問題5問題6

第1問 (必須問題) (配点 30)[top]

[1]
 
(1)
一般に A B  を定数とするとき, x0  を満たす
すべての x  に対して, x  の1次不等
式  Ax+B>0  が成り立つ条件は

A  かつ  B

である。

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(2)
  x0  を満たすすべての x  に対して,不等式

( x+1 ) sin 2 α+( 2x1 )sinαcosαx cos 2 α>0  ・・・・・・

が成り立つような α  の値の範囲を求めう。ただし, 0°α180° とする。

x0  を満たすすべての x  に対して, が成り立つ条件は

sin αcos α

かつ

sin α>sinαcosα

が成り立つことである。これより,求める α  の値の範囲は

カキ °<α クケコ °

である。

[2]
 
正の整数 x  に対して

a= log 3 x 7 2 b= log 3 x 5 2 c= log 9 x 5 2
d= log 9 x 3 2

とおく

(1)
  d=0  となるような x  の値は x=シス  である。
(2)
  abcd>0  となるような x  の値の範囲を求めよう。 a b c d  のすべてが負の場合には 

0<x<

となる。 a b c d  のうち二つが正で残りの二つが負の場合には

タチ <x<ツテ

となる。さらに, a b c d  の全てが正の場合には

ナニヌ <x

となる。

第2問 (必答問題) (配点 40)[top]

関数 f( x )  は

x3 のとき    f( x )=x
x>3  のとき f( x )=3x+12

で与えられている。このとき, x0  に対して,関数 g( x )  を

g( x )= 0 x f( t )dt

と定める。

(1)
  0x3  のとき

g( x )= x

であり, x3  のとき

g( x )= 3 2 x 2 +エオ xカキ

である。

(2)
曲線 y=g( x )  を C  とする。 C  上の点P ( a,g( a ) )  (ただし, 0<a<3 )における C  の接線  の傾きは   であるから,  の方程式は

y= x a 2

である。

(3)
   と x  軸の交点をQとするとQの座標は

( a,0 )

であり,  と C  のP以外の交点をRとするとRの座標は

( a, a a 2 )

である。

(4)
Rから x  軸に垂線を引き, x  軸と交わる点をHとするとき,三角形QRHの面積は

S= a 3 a 2 +トナ a

である。 S  は a=  のとき最大値をとる。

 

第3問 (選択問題) (配点 20)[top]

 一辺の長さが1の,図のような立方体 ABCDA B C D  において, AB C C D A  を a:( 1a )  に内分する点をそれぞれP,Q,Rとし, AB = x AD = y AA = z  とおく。ただし, 0<a<1  とする。

(1)
  PQ PR  を x y z  を用いてあらわすと

PQ =( ) x + y + z PR =エオ x +( 1a ) y + z

となる。したがって

| PQ |=| PR |=1: | PQ | 2 = ( a 2 a+ ) PQ · PR = a 2 a+

であるから, PQ PR  のなす角は  コサ °  である。

(2)
三角形PQRの重心をGとすると

DG = + ( x y + z )

である。 ( は解答の順序を問わない。 )

 いま,辺 C D  上に SQ=SR  となるように点Sをとる。このとき, C S = C D  となり

SD =( ) x z

である。

(3)
  SD SD  が垂直であるとき, a  の値は   であり, QSR=トナニ °  となる。

第4問 (選択問題) (配点 20)[top]

複素平面で

z 0 =( 3 +i )( cosθ+isinθ ) z 1 = 4{ ( 1sinθ )+i( cosθ ) } ( 1sinθ )icosθ z 2 = 2 z 1

の表す点をそれぞれ P 0 P 1 P 2  とする。ただし, 0°<θ<90°  とする。また, argz  は複素数 x  の偏角を表すものとし,偏角は 180° 以上 180° 未満とする。

(1)
  | z 0 |= arg z 0 =イウ °+θ  である。
(2)
  z 1  の分母と分子に ( 1sinθ )+icosθ  をかけて計算すると

z 1 =w ( sinθ+icosθ )

となる。よって, | z 1 |= arg z 1 =イウ °+θ  である。

(3)
  | z 1 z 0 |= arg z 1 z 0 =ケコ °
であるから, P 0 P 1 =  である。
(4)
 原点O, P 0 P 1 P 2  の4点が同一円周上にある場合を考える。このとき OP 2 P 1  を考えると

arg z 1 z 2 z 2 =スセ °

であるから

cos2θ =0

が成り立つ。よって

sinθ=

となる。

第5問 (選択問題) (配点 20) [top]

 1から8までの整数のいずれか一つが書かれたカードが,各数に対して1枚ずつ合計8枚ある。Dさんがカードを引いて,賞金を得るゲームをする。その規則は次のとおりである。
 100円のゲーム代を払って,カードを1枚引き,書いてある数が X  のとき, pX+q  円を受け取る。ここで, p q  は正の整数とする。

(1)
確率変数 X  の平均(期待値)は   であり,分散は  ウエ  である。
(2)
Dさんがカードを1枚引いて受け取る金額からゲーム代を差し引いた金額を Y  円とする。確率変数 Y  の平均値を N  とするとき,Nを p q  を用いて表すと

N= p+qクケコ

である。

(3)
  N=0 を満たすを p q  の値の組の総数は   である。その中で, p  の最小値は  ,最大値は   である。
(4)
  Y  の分散は  タチ p 2  である。したがって, N=0  のとき Y  の分散の最小値 C  は, p=  のとき起こり, C=トナ  である。

第6問 (選択問題) (配点 20) [top]

 座標平面上に三つの点P ( 2,0 ) ,Q ( 2,0 ) ,R ( 8,a )  がある。点S ( x,y )  の座標と a  を入力し,P,Q,Rのうちで,Sに最も近い点とその点までの距離の2乗を出力するプログラムを以下のように作った。ただし, x y a  は整数を入力するものとする。

プログラム1 

100 INPUT "x , y" ; X , Y
110INPUT "a=" ; A
120P=(X-2)*(X-2)+Y*Y
130Q=(X-9)*(X-9)+(Y-7)*(Y-7)
140R=(X-8)*(X-8)+(Y-A)*(Y-A)
150D=P
160E=Q
170F=R
180IF D<E THEN
190IF E<F THEN
200PRINT "距離の2乗は" ;
210PRINT "その点は"
220IF =P THEN PRINT "点P"
230IF =Q THEN PRINT "点Q"
240IF =R THEN PRINT "点R"
250END

(1)
   は,それぞれ「DとEの値を入れかえる」と「EとFの値を入れかえる」ということを意味する。それぞれに当てはまるものを,次の のうちから一つずつ選べ。

  G=D : D=E : E=G       D=E:  G=D : E=G       G=D : E=G : D=E     
  G=E : E=F : E=G  E=F : G=E : F=G  G=E : F=G:  E=F

(2)
   に入る文字を,次の のうちから一つ選べ。

  P   Q      R      D       E       F      G

(3)
 プログラム1を実行してx, y=? に対し5,4を入力した。そのあと a  を入力して,3点P,Q,Rすべてが出力されるなめには a  として   または  を入力しなけらばならない。
(4)
 プログラム1と同じ出力を得るために150〜190行を次の4行で置き換えた。

150M=P
160IF Q<M THEN
170IF R<M THEN
180 =M

プログラム中の   に当てはまるものを,次の 〜のうちから一つずつ選べ。

  Q=M      M=Q      M=R      R=M

(5)
 プログラム1を変更して,距離の2乗の最大値とその点を出力するプログラムにするには,  だけでよい。  に当てはまるものを,次の のうちから一つ選べ。

180行目と190行目を入れかえる
 の文字のみをいれかえる。
180,190行のIF文の中の不等式をそれぞれD>E,E>Fに変更する
180,190行のIF文の中の不等式をそれぞれD>E,E>Fに変更し,さらに,180行目と190行目を入れかえる

(6)
 プログラム1を変更して,最小値と最大値の両方を出力するようにするために,まず,180行と190行の前後にそれぞれ1行追加し,

175FOR K=1 TO
180IF D<E THEN
190IF E<F THEN
195NEXT K

とする。これで,最小値は   に,最大値は   に代入されることになる。あとは点を出力する200行以降の部分を修正するだけでよい。
   には,180行と190行をくり返す回数のうちで,題意に適する最小のものを答よ。また,  に当てはまるものを,(2)の選択肢からのうちから一つずつ選べ。

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