複素数の商
 複素数の商 by 数学ナビゲーター 最終更新日 2004年3月31日
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2つの複素数 z 1 z 2 の積を考える。

z 1 = x 1 + y 1 i z 2 = x 2 + y 2 i  

とおくと, z 1 0 の場合,

z 1 z 2 = x 1 + y 1 i x 2 + y 2 i = ( x 1 + y 1 i )( x 2 y 2 i ) ( x 2 + y 2 i 2 )( x 2 y 2 i ) = ( x 1 x 2 + y 1 y 2 )+( x 2 y 1 x 1 y 2 )i x 2 2 + y 2 2 = ( x 1 x 2 + y 1 y 2 ) x 2 2 + y 2 2 +( x 2 y 1 x 1 y 2 ) x 2 2 + y 2 2 i  

となります。でも,計算はできたがこの商の値がどのような意味をもつのか直感的に理解できないね
そこで,複素数を極形式で表現して複素数の商の意味を考えてみよう。

z 1 = r 1 ( cos θ 1 +isin θ 1 ) z 1 = r 2 ( cos θ2 +isin θ2 )  

とおくと,

z 1 z 2 = r 1 ( cos θ 1 +isin θ 1 ) r 2 ( cos θ 2 +isin θ 2 ) = r 1 ( cos θ 1 +isin θ 1 )( cos θ 2 isin θ 2 ) r 2 ( cos θ 2 +isin θ 2 )( cos θ 2 isin θ 2 ) = r 1 ( cos θ 1 cos θ 2 +sin θ 1 sin θ 2 )+i( sin θ 1 cos θ 2 cos θ 1 sin θ 2 ) r 2 ( cos θ 2 +sin θ 2 )
           三角関数の加法定理 sin 2 θ+ cos 2 θ=1 の関係を用いると
         = r 1 r 2 { cos( θ 1 θ 2 )+sin( θ 1 θ 2 ) }

この結果をよく見ると z 1 z 2 は絶対値が r 1 r 2 偏角が θ 1 - θ 2 となっている。すなわち,

複素数の商絶対値はに,偏角は

になる。 これを図で示すと右の図のようになる。

 

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