恒等式
 恒等式 by 数学ナビゲーター 最終更新日 2004年3月31日
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恒等式とは,等式に含まれているある文字に任意の文字を代入しても,その等式の両辺の値が存在する限りつねになりたつ等式のこと。

整式の等式の性質

 性質1
a x 2 +bx+c=0  が文字 x について恒等式     a=b=c=0   (係数=0)

恒等式であるので x=1,0,1 を代入しても等式は成り立ちます。よって,

{ ab+c=0 c=0 a+b+c=0

の連立方程式が得られます。 これを解くと a=b=c=0  となります。

 性質2
a x 2 +bx+c= a x 2 + b x+ c  が文字 x について恒等式
                a= a ,b= b ,c= c   (同じ次数の係数が等しい)

a x 2 +bx+c= a x 2 + b x+ c  を右辺−左辺=0に式を変形します。すると,

( a a ) x 2 +( b b )x+( c c )=0

が得られます。性質1より,   a= a ,b= b ,c= c  が導かれます。

2次の整式について示したが,上の性質は n  次の整式でも成り立ちます。

【ひとこと】
恒等式の問題では,係数を求めなければならない場合がよくある。このような問題を解く手法として,
(1)数値代入法:適当な数値を代入して,係数の連立方程式を作り解く。
           ( n 次の恒等式であれば n-1 個の数値を代入する必要がある。 )
(2)係数比較法:両辺の同じ次数の項の係数を比較する連立方程式を作り解く。
がある。

【関連ページ】
数学A

 

 
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