たすきがけ手法による因数分解
 たすきがけ手法による因数分解の手順 by 数学ナビゲーター
最終更新日 2004年3月30日
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2次関数  a x 2 +bx+c  の因数分解
a x 2 +bx+c=( px+q )( rx+s )  のように因数分解できたとすると,
( px+q )( rx+s )=pr x 2 +( ps+qr )x+qs  となり,係数を比較すると,
a=pr b=ps+qr c=qs  となる。すなわち,因数分解を行うには,このような関係が成り立つ整数の組合せ ( p,q,r,s ) を求めればよい。
以下にその求める手順を示す。

(1)
  x 2  の係数  aにおいて a=pr となる整数 p r の組合せ ( q,r )  を求める。

(2)
 定数  cにおいて c=qs となる整数 q s の組合せ ( q,s )  を求める。

(3)
 (1),(2)で求めた組合せの中から1つずつ選び  p×s+q×r  を計算する。

(4)
  p×s+q×r=b  とならなければ(1),(2),(3) を p×s+q×r=b  になるまで繰り返す(すなわち, p q r s  の組合せを変える)。

(5)
  p×s+q×r=b  が得られれば,求める因数分解の答は ( px+q )( rx+s )  である。

青字の部分は実際に紙に書いて見るとよい。

 
【具体例】
(1)
  6 x 2 x15  を因数分解する。
x 2  の係数  6において 6=pr となる整数 p rの組合せ ( q,r )  を求める。
( p,r )=( 1,6 ),( 2,3 ),( 3,2 ),( 6,1 )

(2)
 定数  15において 15=qs となる整数 q sの組合せ ( q,s )  を求める。
( q,s )=( 1,15 ),( 3,5 ),( 5,3 ),( 15,1 ),( 1,15 ),( 3,5 ),( 5,3 ),( 15,1 )

(3)
1 1 6
6 -15 -15
    -9
(4)
1 3 18
6 -5 -5
    13

2 3 9
3 -5 -10
    -1

(5)
  6 x 2 x15=( 2x+3 )( 3x5 )
【関連ページ】
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