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No297 の記事


■297 / )  Re[1]: 関数の増減と極値
□投稿者/ KINO 一般人(21回)-(2005/04/30(Sat) 21:27:08)
    No289に返信(pecoさんの記事)

    pecoさんの習っていない知識を利用した解法の紹介になってしまうかもしれませんので,そのときはまた質問してください。

    まず,もしもpecoさんが「ロピタルの定理」というのをご存知でしたら,それを使えば lim[x→∞](x^2)e^(-x)=0 を比較的簡単に示せます。

    もしも「ロピタルの定理」というのをご存じなければ,次のように示すこともできます。

    まず,x>0 において 1<e^x が成り立つことから出発します。
    この両辺を [0,x] 区間で定積分しても大小関係は変わりません。
    その結果 x<e^x-1 という不等式を得ます。つまり,1+x<e^x.
    さらにこの両辺を [0,x] で定積分すると,1+x+x^2/2<e^x という不等式を得ます。
    さらにもう一回同じように積分すると,1+x+x^2/2+x^3/6<e^x という不等式を得ます。
    これから,0<x^2/e^x<x^2/(1+x+x^2/2+x^3/6) となり,右辺の分母は x の2次式,分子は x の3次式ですので,x→∞の極限において x^2/(1+x+x^2/2+x^3/6)→0.
    よって (x^2)e^(-x)=x^2/e^x→0 となります。

    このように積分を繰り返して求めた不等式を用いて,任意の正の整数 n に対して
    lim[x→∞](x^n)e^(-x)=0 となることを示すことができます。

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