| 2006/01/28(Sat) 18:05:34 編集(投稿者)
方針に問題はありません。 で解法ですが、
A=∫[2tπ→(2t+2)π]{(sinx)/x}dx と置くと A=∫[2tπ→(2t+1)π]{(sinx)/x}dx+∫[(2t+1)π→(2t+2)π]{(sinx)/x}dx ここで第二項について x-π=u と置くとdx=duでx:(2t+1)π→(2t+2)πにu:2tπ→(2t+1)πが対応し A=∫[2tπ→(2t+1)π]{(sinx)/x}dx+∫[2tπ→(2t+1)π]{(sin(u+π))/(u+π)}du =∫[2tπ→(2t+1)π]{(sinx)/x+(sin(x+π))/(x+π)}dx =∫[2tπ→(2t+1)π]{(sinx)/x-(sinx)/(x+π)}dx =∫[2tπ→(2t+1)π][(πsinx)/{x(x+π)}]dx ここでx:2tπ→(2t+1)πにおいて (πsinx)/{x(x+π)}≧0 よって A≧0 となります。
分かりにくければ y=(sinx)/x (A) のグラフを考えてみましょう。 これはy=sinxのグラフの振幅を変化させて、外回りが y=±1/x に漸近するような形になります(要するに|x|の増加に従って振幅が小さくなるグラフになります)。 問題の積分である ∫[2tπ→(2t+2)π]{(sinx)/x}dx ですがこれは(A)のグラフの波の形の立ち上がりから次の立ち上がりまでの波一つ分の積分に相当します。 従って中間地点であるx=(2t+1)πでグラフを二つに分けて、x軸とこのグラフに囲まれた二つの図形のグラフを考えると、 2tπ≦x≦(2t+1)π の領域の面積のほうが (2t+1)π≦x≦(2t+2)π の領域の面積より大きいことから定性的に ∫[2tπ→(2t+2)π]{(sinx)/x}dx≧0 が分かります。
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