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■49871 / inTopicNo.1)  目的の形への行列の三角化
  
□投稿者/ 鬼ちゃん 一般人(1回)-(2019/08/03(Sat) 18:44:03)
    3×3正方行列Aが
    A=[1, -1,1
    1, 0, -1
    -1, 0, 3]
    のように与えられているときに、A=P-1JPとなるような正則行列Pと三角行列J
    J=[a, 0, 0
    0, b, 1
    0, 0, b]
    があります。ここで、実数a,bの値とAを三角化するPを求めたいのですが、Aの固有値1, 2(1は重複度2)に対する固有ベクトルp1=(2, 1, 1)^t, p2=(1, 0, 1)^tを求め、この二つのベクトルと独立なベクトルp3を求めてP=[p1, p2, p3]として検算を行いましたが、P-1APは目標としていたような三角行列Jにならず困っています。p3の定め方によってPは変わり、またp1, p2, p3をPのどの列とするかによってもPは変わってしまうため、三角化の結果も変わってしまうと思うのですが、どのようにして解けばいいのでしょうか?
    よろしくお願いします。
1038×460 => 250×110

1564825443.jpg
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■49873 / inTopicNo.2)  Re[1]: 目的の形への行列の三角化
□投稿者/ nakaiti 付き人(66回)-(2019/08/03(Sat) 23:21:50)
    まず固有値 1 が重複度 2 で固有値 2 が重複度 1 ということなので a=2,b=1 となることがわかります。正則行列 P を行ベクトルを使って P=(p1,p2,p3)^t と表すと A=P^{-1}JP の両辺に左から P をかけて
    (p1A,p2A,p3A)^t=PA=JP=(2p1,p2+p3,p3)
    を得ます。これを比べれば p1,p3 がそれぞれ固有値 2,1 に対する固有ベクトルであり、p2 は
    p2A=p2+p3
    を満たすベクトルであることがわかります。これらの関係式をもとに行列 P を求めればいいというのが基本的な考え方です。

    ただ、この p1,p2,p3 の求め方はすでに方法論があるのでそれも紹介しておきます。
    p1 は固有ベクトルなので求め方はわかると思います。
    一方、p2 に関する式を変形すると
    p2(A-E)=p3≠0
    となり p3 は固有値 1 に関する固有ベクトルなので
    p3(A-E)=0
    を満たします。つまり p2 は
    p2(A-E)^2=0 かつ p2(A-E)≠0
    となるものなので (A-E)^2 の核から (A-E) の核を除いたところから取ってきたベクトルを p2 とすればよく、このとき p3 は p3=p2(A-E) で定めればよいことがわかります。
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■49885 / inTopicNo.3)  Re[2]: 目的の形への行列の三角化
□投稿者/ 鬼ちゃん 一般人(3回)-(2019/08/06(Tue) 13:02:25)
    なるほど、理解できました!
    丁寧にご説明して頂きありがとうございます!
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