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■47072 / inTopicNo.1)  固有値の問題
  
□投稿者/ 桜子 一般人(1回)-(2015/04/07(Tue) 12:47:48)
    A,Bをn×n正値エルミート行列とするとき,
    ∃ε>0; ∀x∈(-ε,ε)に対して, A+xBの固有値は有界である,
    つまり,
    集合∪_{x∈(-ε,ε)}σ(A+xB)は有界であることはどうすれば示せますでしょうか?

    σ(A)と書いたらAの固有値の集合を表してます。
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■47091 / inTopicNo.2)  Re[1]: 固有値の問題
□投稿者/ のぼりん 一般人(1回)-(2015/04/10(Fri) 20:24:10)
    こんばんは。

    C(x)=A+xB は、正値エルミート行列で、x に関して連続(もっと解析的ですが、連続性だけで十分です。 以下同様)です。
    C(x) の固有値は、C(x) の固有方程式の解で、固有方程式は普通の n 次方程式だから、x=0 の近傍で x に関して連続です。
    つまり、C(x) の固有値を α1(x)、……、αn(x) とすれば、α1(x)、……、αn(x) は、x=0 の近傍で x に関して連続です。
    後は大丈夫ですね。
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■47105 / inTopicNo.3)  Re[2]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(2回)-(2015/04/13(Mon) 03:57:53)
    有難うございます。拝読させていただきました。ちょっと混乱してます。

    C(k):=A+kBと置けば(C:(-ε,ε)→C^{n×n)
    f(λ):=det(C(k)-λI)はλについてのn次多項式になるのですね。
    なのでy=f(λ)という関数は勿論,連続ですね。
    そして,この曲線y=f(λ)とλ軸との交点が固有値を意味しますよね。
    つまり,固有値をα1(k),α2(k),…,αn(k)とすると
    固有方程式f(λ)=0は(λ-α1(k))(λ-α2(k))…(λ-αn(k))=0と因数分解できますね。

    C(k)は-ε<k<εの範囲を連続的に動きますね。その時,曲線y=f(λ)も連続的に変形していくという事なのですよね。

    曲線y=f(λ)も連続的に変形していく事はどうしてわかるのでしょうか?

    これが分かれば,y=f(λ)とλ軸との交点も連続的に変化してきますよね。
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■47108 / inTopicNo.4)  Re[3]: 固有値の問題
□投稿者/ のぼりん 一般人(2回)-(2015/04/13(Mon) 19:25:44)
    先ず、多項式関数が連続な関数であることは良いですよね。

    C(k) の各成分は、k に関して連続です。
    C(k) の固有多項式 f(λ;k)=det(C(k)−λI) は、C(k) の各成分の多項式を係数とする λ の多項式ですから、k に関して連続です。

    先にも述べましたが、上の「連続」のところは、「解析的」と置き換えてもそっくり成り立ちます。
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■47113 / inTopicNo.5)  Re[4]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(3回)-(2015/04/17(Fri) 09:29:01)
    有難うございます。

    > C(k) の固有多項式 f(λ;k)=det(C(k)−λI) は、C(k) の各成分の
    > 多項式を係数とする λ の多項式ですから、k に関して連続です。

    これはそう簡単に言えますかね。。

    また変数を変えさせてもらって済みませんが,ようは
    z=f(x,y):=det(A+xB-yI)∈R[x,y]という曲面がP:={(x,y,z)∈R^3;-ε<x<ε,z=0}という平面への交線(曲線や孤立点)が有界である事を示せばいいことに他なりませんよね。

    もしかしたら,この交線はy軸に平行な方向に関して無限大方向に伸びているかもしれませんし,z=f(x,y)がPに接している場合は孤立点になってしまい,kに関して(この場合はxに関して)連続とはいえなくなってしまいませんか?
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■47114 / inTopicNo.6)  Re[5]: 固有値の問題
□投稿者/ のぼりん 一般人(3回)-(2015/04/17(Fri) 19:17:54)
    前半のご疑問は、
    @ C(k) の各成分は、k に対して連続
    A f(λ;k) の各項の係数は、C(k) の成分の定数係数多項式
    B @、A より、f(λ;k) の各項の係数は、k に対して連続
    C B より、f(λ;k) は、k に対して連続
    という流れの箇所ですね。
    このうち、どこが「そう簡単に言え」ない部分だか分かりませんでした。

    また、後半については、日本語が錯綜していて趣旨を把握できませんでした。

    ただ、誠に残念ながら、そもそものところ信頼いただけてないようですので、これにて退散します。
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■47115 / inTopicNo.7)  Re[6]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(4回)-(2015/04/17(Fri) 22:12:56)
    誠に申し訳ありません。

    z=f(λ,k)の時,(λ)k^n+g_{n-1}(λ)k^{n-1}…+g__1(λ)x+g_0(λ)と降べきの順に並べれるということですね(但しg_n(λ),…,g_0(λ)∈C[λ])
    g_n(λ),g_{n-1}(λ),…,g_0(λ)∈C[λ].となりますよね。

    >このうち、どこが「そう簡単に言え」ない部分だか分かりませんでした。

    たとえば,z=f(x,y)=2x^2y+y^3+xy+x+x^4y^3は連続な曲面ですが陰関数γ:2x^2y+y^3+xy+x+x^4y^3=0はy=???と陽関数表示は簡単には出来ませんよね。

    γ:2x^2y+y^3+xy+x+x^4y^3=0ののグラフは添付のP:={(x,y,z)∈R^2;-ε<x<ε,z=0との交線ですよね(赤の曲線)。

    私がわからないのは,
    曲面z=f(x,y)は明らかに連続ですが,これをPで切り取った曲線γ:2x^2y+y^3+xy+x+x^4y^3=0(z=f(x,y)がもしPに接する場合には曲線ではなく孤立点になりますよね)
    それがどうしてはxに関して必ず有界とはどうしてわかるのですしょうか?

    γ孤立点を持つ場合はγはxについてもはや連続とは言えませんよね?

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■47121 / inTopicNo.8)  Re[7]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(5回)-(2015/04/20(Mon) 04:18:01)

    たびたびすみません。

    > 前半のご疑問は、
    > @ C(k) の各成分は、k に対して連続

    おっしゃるとおりです。

    > A f(λ;k) の各項の係数は、C(k) の成分の定数係数多項式

    これも仰る通りです。

    > B @、A より、f(λ;k) の各項の係数は、k に対して連続

    これはz=f(λ,k)とR^3で見た場合は明らかに連続ですね。z=f(λ,k)は滑らかな曲面になっているでしょうから。

    ここは例えばn=3で
    f(λ,k)=λ^3+λk^2-λ^2k+5k^3
    =5k^3+λk^2-λ^2k+λ^3
    =λ^3-kλ^2+k^2λ+5k^3
    と書けた時,各係数は5,λ,λ^2,λ^3で
    kがちょこっとε分だけ動くとλ,λ^2,λ^3はちょこっと(δ分)だけ動きますね。
    なぜなら,f(λ,k)はR^3空間(λkz空間)内の曲面だからです。z:=f(λ,k).

    しかし今,λは固有値と限定してあるのだから,z=0(つまり,λk平面)で切り取られる曲線を議論せねばならないと思います(全く意味不明の事を申してますでしょうか?)。

    もちろん,f(λ,k)=0はk=F(λ)と陽関数表示できるとは限りませんよね(陽関数表示できれば有難いですが)。

    そして,今回の件の最終目標は曲線f(λ,k)=0が{(λ,k)∈R^2;-ε<k<ε}という帯状の部分平面で有界になっている事を言う事ですよね。

    全く勘違いしておりますでしょうか?
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■47122 / inTopicNo.9)  Re[8]: 固有値の問題
□投稿者/ のぼりん 一般人(4回)-(2015/04/20(Mon) 16:31:13)
    Re[2] の疑問の f(λ;k) が連続と言うところは納得できた、ということですね。
    そのうえで、固有値 α1(k)、……、αn(k) の連続性が、新たな疑問として湧いて来た、ということですね。

    先ず、Re[1] で、単に「連続」と書いていたところは、「連続微分可能」と読み替えて下さい。
    勿論、「解析的」と読み替えても構いません。
    最初の書き方を間違ってしまっており、申し訳ありませんでした。

    すると、f(λ;k) に陰関数定理を当て嵌め、固有値 α1(k)、……、αn(k) は、k に関し連続微分可能(もっと強く解析的)です。
    従って、k=0 の適当な ε 近傍を取れば、α1(k)、……、αn(k) はその ε 近傍で有界です。
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■47130 / inTopicNo.10)  Re[9]: 固有値の問題
□投稿者/ ひよこ 一般人(1回)-(2015/04/23(Thu) 02:58:36)
    直接質問に答えるわけではないのですが、間違った説明が気になるので参考までにコメントします。

    多項式の零点の話について、パラメータに依存するの多項式を考え、
    となる零点の、に関する連続性を調べているわけですね。

    多項式の係数が実数で、零点として実数のもののみを考えている場合、「に関して、連続となるとは限りません」
    例えば、を考えると、のときは零点が一つだけ存在しますが、では、そもそも零点は存在しません。

    ついでに、陰関数定理は、零点があればいつでも適用できるわけではないです。
    (陰関数定理を適用するための仮定を思い出して下さい)


    次に、複素数の範囲で零点を考える場合(多項式の係数も複素数で良い)、「に関して、連続となる」はずです。どこに載っていたのか覚えていないのですが。
    しかし、「に関して実解析的となる」というのは誤りな気がします。複数の固有値が一致する前後で解析性がくずれることが起こるような。

    本題にもどると、固有値の有界性については、一般論を用いて良いなら、
    http://ja.wikipedia.org/wiki/ゲルシュゴリンの定理
    が使えるかと。
    の固有値を考えるとき、パラメータの動く範囲を有界な範囲にすれば、固有値は有界な範囲におさまります。

    これで有界性が言えるわけですが、もし、固有値(エルミート行列なので重複込みで実数の固有値が個存在する)が正となる範囲を考えたい場合は、パラメータの動く範囲を十分に小さくとる必要があると思います。

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■47171 / inTopicNo.11)  Re[10]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(6回)-(2015/05/09(Sat) 10:01:47)
    どうも有難うございます。

    有界性についてはゲルシュゴリンの定理で解決できました。

    ところで解析性についても興味があります。
    結局のところ,
    A+xB (ただし,x∈(-ε,ε))の固有値λ1(x),…,λ_n(x)はx=0で微分可能なのでしょうか?
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■47177 / inTopicNo.12)  Re[11]: 固有値の問題
□投稿者/ ひよこ 一般人(4回)-(2015/05/09(Sat) 21:49:03)
    重複していない固有値については、陰関数の定理を使えば、可微分性が言えます。
    しかし、重複している場合は、ちょっとどうやれば良いのかわかりません。

    この問題では、対角化できる、つまり、各固有値に対して固有ベクトルが存在する(しかも正規直交系にとれる)ようになっているので、可微分性が失われるなどの変なことが起きないような気がしますが。

    参考になるかわかりませんが、このような問題(行列をパラメータで変形した場合に固有値や固有ベクトルがどうなるのか)というのは、摂動理論とか呼ばれるものとかかわっているので、そのようなものを解説している本やwebページがヒントになるかもしれません。


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■47194 / inTopicNo.13)  Re[12]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(7回)-(2015/05/12(Tue) 07:00:16)
    そうなんですか。難しいんですね。調べてみたいと思います。
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■47295 / inTopicNo.14)  Re[13]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(8回)-(2015/05/29(Fri) 04:15:33)
    ひよこ様。再度失礼します。

    > ついでに、陰関数定理は、零点があればいつでも適用できるわけではないです。
    > (陰関数定理を適用するための仮定を思い出して下さい)

    について疑問がわきました。
    ,f(x,ε):=x^2+εは∂f(x,ε)/∂x=2x,∂f(x,ε)/∂ε=1で双方の偏導関数は存在します。
    そして(0,0)∈{(x,ε)∈R^2;f(x,ε)=0}で,
    ∂f(x,ε)/∂ε|_{(x,ε)=(0,0)}=1|_{(x,ε)=(0,0)}=1≠0なので,陰関数定理は使えると思うのですが。。
    どこを勘違いしてますでしょうか?
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■47296 / inTopicNo.15)  Re[14]: 固有値の問題
□投稿者/ ひよこ 一般人(10回)-(2015/05/29(Fri) 13:16:57)
    となるで表したい(の形で表したい)のであれば、
    でなければならないと思うのですが、どうでしょうか?

    もちろん、の形で表したいなら、陰関数定理は使えて、
    結果としてが得られます。

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■47298 / inTopicNo.16)  Re[15]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(9回)-(2015/05/30(Sat) 01:58:24)
    あっ、なるほど。たしかに,
    ∂f(x,ε)/∂x|_{(x,ε)=(0,0)}=2x|_{(x,ε)=(0,0)}=0だから
    dε/dxは(0,0)の近傍で存在するがdx/dεは(0,0)の近傍で存在しないのですね。

    εはx(固有値に関して)陰関数定理を用いて解析的と示せるが
    xはεに対して解析的かどうかは陰関数定理では判定不能なのですね。
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■47300 / inTopicNo.17)  Re[16]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(10回)-(2015/06/01(Mon) 11:19:15)
    従って,
    (f_ε(x)=0はxはεについて解析的であるだろうが)
    f_ε(x)=0にて,xはεについて解析的である事の証明には陰関数定理は使えないのですね。
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■47301 / inTopicNo.18)  Re[17]: 固有値の問題
□投稿者/ ひよこ 一般人(12回)-(2015/06/01(Mon) 23:17:25)
    陰関数定理の仮定を満たさないことについては、それで良いと思います。

    >(f_ε(x)=0はxはεについて解析的であるだろうが)
    については、
    f(x,ε)=x^2+εの場合、
    f(x,ε)=0となるxをεで表そうとすると、


    ただし、εは0以下、となって、この関数x(ε)は、ε=0では解析的ではないと思います。

    ・まず、0の近傍では関数が定義されていない。普通、ある点cで解析的というためには、cを含むなんらかの領域(連結開集合上)で考える。
    ・上記を解消するため、x(ε)をε>0で、全体が奇関数になるように拡張したりしても、そもそもx'(0)=-∞とかになって、0ではテイラー展開できません。つまり、解析的にはなりません。

    いかがでしょうか。
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■47302 / inTopicNo.19)  Re[18]: 固有値の問題
□投稿者/ 桜子 一般人(11回)-(2015/06/02(Tue) 04:45:41)
    ご回答誠に有難うございます。

    今,x(ε)はεで決まるエルミート行列A+εBの固有値だからx(ε)は実関数でなければならないがx(ε)=√(-ε)は0<εでは実関数とはならないので,
    x(ε)は0≧εでしか定義されないのですね。
    ここで,ε=0の時のεは0≦εの内点にならないのでx(ε)が定義されるε=0の開領域は存在しませんね。

    > x(ε)をε>0で、全体が奇関数になるように拡張したりしても

    ここのくだりがいまいち分かりません。これはε=0でx(ε)の可除特異点が取れないということでしょうか?
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■47306 / inTopicNo.20)  Re[19]: 固有値の問題
□投稿者/ ひよこ 一般人(13回)-(2015/06/04(Thu) 01:09:56)
    えーと、もともとの問題はちょっとおいといて、実数に限って、f(x,ε):=x^2+εの場合に話をしています。

    ε>0の部分でx(ε)が定義されていないのが不都合の原因であるならば、
    それを取り除くことを考えたいというのが、よくある考え方です。

    それを実行するためには、とにかくx(ε)をε>0でうまく定義してしまえば良い、というわけですが、そういった場合に使われる手法の一つが奇関数拡張とか偶関数拡張とかなので例として挙げました(深い意味はありません)。

    例えば、
    「xが非負な部分でf(x)=sin xと定義されている関数が、x=0の近傍でC^1級か?」
    というと、
    「x<0ではf(x)が定義されていないためにx=0での微分が定義されないのでダメ」
    という考え方もありますが、x<0に対して、f(x)が全体で奇関数になる(f(-x)=-f(x)となる)ようにf(x)を定めれば、f(x)はC^1級になるわけです。

    これが奇関数に拡張するという話です。あくまで単なる拡張の仕方の一例です。



    さて、今考えている問題では、そもそも、

    となっているので、これはx(ε)がε=0で解析的であることに矛盾します。

    これは、ε=0が、x(ε)の可除でない特異点になっていることを意味しているわけです。

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