| 回答ではなく参考情報です。
a, b, c, dを有理数として、A = ((a, b)(c, d)), E = ((1, 0)(0, 1))とすると、 ケーリーハミルトンの定理より、A^2 = (a+d)A+(bc-ad)Eです。
上記右辺が単位行列に等しい為には、a+d = 0, bc-ad = 1であれば十分なので、 aを任意の有理数として、d = -a, b = 1-(a^2), c = 1とすれば十分です。 よって、n = 2は条件を満たしますが、任意の自然数mに対して、 A^2 = Eの両辺をm乗すればA^(2m) = E^m = Eとなり、全ての偶数である自然数は条件を満たします。
奇数については上手い方法が思い付きません。
n = 3については、A^2 = (a+d)A+(bc-ad)Eの両辺にAを乗じて、 A^3 = (a+d)(A^2)+(bc-ad)A = (a+d)((a+d)A+(bc-ad)E)+(bc-ad)A = {(a+d)^2+(bc-ad)}A+(a+d)(bc-ad)E となって、 (a+d)^2+(bc-ad) = 0・・・・・(1) (a+d)(bc-ad) = 1・・・・・(2) であれば十分です。
(2)からx = a+dとおけば、x ≠ 0ですので、bc-ad = 1/xです。 これらを(1)に代入すると、 (x^2)+1/x = 0 ⇒ (x^3)+1 = 0 となり、xは有理数ですからx = -1となります。よって、 a+d = -1・・・・・(3) bc-ad = -1・・・・・(4) となれば十分です。
(3)からd = -a-1ですので、これを(4)に代入すると、 bc-a(-a-1) = -1 ⇒ bc = -(a^2)-a-1となり、b = -(a^2)-a-1, c = 1とすれば十分です。 以上から、n = 3及び、nが3の倍数である自然数の場合は条件を満たすと言えます。
一般の2以上の自然数nについては、ケーリーハミルトンの定理から、 A^n = p[n]A+q[n]Eとなる係数p[n], q[n]をa, b, c, dの式で表すことはできると思いますが、 上手くa, b, c, dの有理数値を選んで、p[n] = 0, q[n] = 1とできるかまでは計算してません。
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