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■45262 / inTopicNo.1)  Φ
  
□投稿者/ T 一般人(1回)-(2013/06/09(Sun) 18:16:17)
    \section{フェルマー数}

    とおき, 数列をを考える.
    ただし から始める.(部分的に 月号の内容とダブル部分がある. )


    定義により,

    ゆえに


    を\textbf{フェルマー数}という.


    % 表
    \begin{table}[ht]
    \caption{フェルマーの数}%{}内に表題を書く
    \begin{center}
    \begin{tabular}{ccc}
    & & \\
    \hline
    0 & 2 & 3 \\
    1 & 4 & 5 \\
    2 & 16 & 17 \\
    3 & 256 & 257 \\
    4 & 65536 & 65537 \\
    \end{tabular}
    \end{center}
    \end{table}


    のときのフェルマー数はみな素数である.
    素数のとき \textbf{フェルマー素数}という.

    フェルマーは のときも は素数であると思ったが
    それは正しくなかった.

    はオイラーにより素因数分解された:




    実は皮肉なことに のとき素数になるフェルマー数(すなわち,フェルマー素数 )は
    未だに1つも発見されていない.



    \subsection{フェルマー数の積}
    フェルマー数の積を, すなわち とおく.
    すると,定義から
    a_{n+1}=F_0F_1 \cdots F_{n+1}=a_nF_{n+1}
    なので .


    \subsection{補題}

    \begin{lemma}

    \end{lemma}
    を帰納法で示す.

    なら成立.実際,

    \

    のとき, の場合を仮定すると, によって



    \newpage


    \subsection{ の証明}

    について のオイラー関数の値を とおけば
    これらの はフェルマー素数なので により
    なので となる.
    このとき

    なので

    を満たす.
    よって,



    % 表
    \begin{table}[ht]
    \caption{フェルマー数の積}%{}内に表題を書く
    \begin{center}
    \begin{tabular}{c|ccc}
    & & 素因数分解 & \\
    \hline
    1 & 3 & [3] & 2 \\
    2& 15 & [3,5] & 8 \\
    3& 255 & [3,5,17] & 128 \\
    4& 65535 & [3,5,17,257] & 32768 \\
    \end{tabular}
    \end{center}
    \end{table}

    \subsection{未解決の問題}

    \textbf{研究課題}

    を満たす は上の表に載っているものだけか ?

    \

    これは難しい問題であろう. しかし分かることが少しある.少し示そう.

    \begin{equation} \label{mikai}
    a-2\varphi(a)=-1
    \end{equation}


    を満たすとき, の素因子の指数は1である.
    実際, の素因子 の指数 があり とすると
    の倍数なので
    の倍数になり式 (\ref{mikai}) に矛盾する.

    \

    さて なので は奇数である.


    \

    1. は3を素因数に持つと仮定する.

    と書くとき, は3で割れないから式 (\ref{mikai})に注意して



    ゆえに
    \begin{equation}
    3k_0+1=4\varphi(k_0).
    \end{equation}

    のとき, なので は解.


    \


    2.
    が 5 を素因数に持つと仮定する. とおくと

    により



    \

    のとき, なので は解.

    の記法によれば ここで

    \

    のとき, の最小素因数を とすると と書けて , さらに

    によって

    これを変形して


    3.
    かつ素数なので とおいてみる.すると
    ,
    によって,

    よって


    の記法によれば これより


    \

    のとき これは により
    が解になる.

    \

    4. のとき
    の最小素因数を とすると と書けて


    \begin{equation}
    1< - a_2 p k_3+f_3 (p-1)k_3=(- a_2 p +f_3 (p-1) ) k_3=(p-f_3)k_3
    \end{equation}

    であり 257は素数なので とおく.
    なので



    のとき が解.


    \

    5. のとき
    の最小素因数を とすると と書けて


    \begin{equation}
    1< - a_3 p k_4+f_4 (p-1)k_4=(- a_3 p +f_4 (p-1) ) k_4=(p-f_4)k_4.
    \end{equation}

    により は素数なので とおけば


    とおけば が解になる.

    は素数では無い. したがってここで終わる.

    \


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