| それは失礼しました。 まず、h>0, a>0 であることが仮定されていますが、それはよろしいですか? また、hは必要に応じていくらでも小さくしてもよい、ということも仮定されています。この前提条件は重要です。 さらに、これより前に log(1+x) (x>0) に関する不等式があるのではないですか? (1) x>log(1+x) (2)log(1+x)>x-(1/2)x^2 (3)x-(1/2)x^2+(1/3)x^3>log(1+x) これらは、(左辺)-(右辺)をf(x)としてf'(x)>0 (x>0), f(0)=0 であることからわかります。 Xさんの質問の趣旨はこういった背景をきちんと説明してください、ということです。これが理解できていないのでははっきりいってお話になりません。 Xさんへの返信を見る限り、これらがまったく理解できていない様子でした。なので、以下は少なくとも以上のことの意味がわかる、という前提で書きます。
この変形は著者のケアレスミスの可能性が高いです。 これらは、不等式ではありますが、log(1+x)はxの2次のオーダーでは大体x-(1/2)x^2、ということを表しています。 x=a/h, x=1/a として(2)を使っているのですが、-h*log[e](1+1/a) は(h>0,a>0は仮定しています)負なのでこの項を評価するには(3)を使わなければならないのを忘れています。 (3)を使って変形して、0<h<2/(3a)とすれば h^2/(2a^2)<h/(3a^3)より、 log[10]e*{log[e](1+h/a)-h*log[e](1+1/a)} <log[10]e*{h/a-h^2/(2a^2)-h/a+h/(2a^2)-h/(3a^3)} <log[10]e*{h/a-h^2/(2a^2)-h/a+h/(2a^2)-h^2/(2a^3)} <(log[10]e)*{h(1-2h)/2a^2} となります。多少係数は変わりますが、大勢に影響はありません。気に入らないならhをもっとずっと小さくすれば -h/(3a^3)<h^2*(1/(2a^3)に比べてすごく小さな正の数)とできますので2hの係数2は限りなく1に近くできます。 なお、g(x)=log[e](1+hx)-h*log[e](1+x)+(h^2-h)/2*x^2 とおいて、g'(x)を計算すると 0<h<1の下で x>0 の時f'(x)<0 が言えるので、f(0)=0より元の不等式が示されますが、それなら h/a とか書く必要はありません。 ちなみに、a>0,h>0 だけでは log[10]e*{log[e](1+h/a)-h*log[e](1+1/a)} <log[10]e*{h/a-h^2/(2a^2)-h/a+h/(2a^2)} とはなりません。手元の電卓でa=2,h=2 とした場合は逆向きの不等号が成立しました。
数学書の誤りは珍しくないので、ご自分で判断できないならこの類の本を読むのはやめたほうがいいでしょう。そういう意味で高校の教科書はよくできています。
#高校数学をやり直しているのであれば『真数の増加が小なるとき、それに応ずる対数の増加は真数の増加に比例するとしてよい』といった問題はやめた方がいいでしょう。 #これは発展学習の範疇で、一通り理解した人がより深く勉強したいときに読むものだと思います。 #最初からやり直すなら、素直に教科書や高校向け参考書の類を読むことをお勧めします。
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