| まず、「円Cの内部及び周が通る領域」を考えてみましょう。 原理的には pに1つずつ実数(1,2,3 だけでなく、1.1 とか 1/3 とかπとかもそうです)を代入して、円を描いて、その内部と周を塗りつぶせばいいですね。 もちろん、実際にすべての実数を代入して図形を書くわけにはいきませんが、頭の中でイメージすることはできます。 そこで、こうして塗りつぶされた領域にある1点(x,y)というのについて考えてみます。 するとこの点はどれかの円の内部か周だったのですから「何か1つの実数p について、(1-y)p^2-2xp+x^2+y^2 < = 0 を満たしている」となります。 つまり、点(x,y)を固定して考えるとこの点が「円Cの内部及び周が通る領域」にあるかどうか、ということは 「何でもいいから1つ(1-y)p^2-2xp+x^2+y^2 < = 0をみたすpがありますか?」 ということです。
以上を踏まえて本題に戻ります。すると、点(x,y)が円Cの内部及び周が通らない領域にある、ということは「そんなpはない」わけですから、 「どんな実数pをとっても決して (1-y)p^2-2xp+x^2+y^2 < = 0 とはならない」 ということであり、これはpに関する不等式(1-y)p^2-2xp+x^2+y^2 < = 0が実数解をもたない、ということになります。 これはまさに解説が述べていることです。
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