| 2009/09/15(Tue) 00:41:05 編集(投稿者)
解答の下準備部分については、xを正の定数とみなして考えればよいかと思います。
> 問題文には、0<t<xと記載されてないので、f(t)<f(x)が成り立つのでしょうか?
定積分「∫[0→x]f(t)dt」は、変数tの関数f(t)を区間[0,x]で積分するという意味なので、0≦t≦xという関係が考えられますが、
x>0(F(x)ではx>0を使う)において、 f(x)>f(0)≧0と∫[0→x]f(t)dt<∫[0→x]f(x)dt=f(x)∫[0→x]dt=f(x)・x、 つまり、f(x)>0と∫[0→x]f(t)dt<x・f(x)を導くために、0<t<xと設定した(0と正の数xの間の数tを考えた)と思って下さい。
「連続関数f(x)がx≧0において(常に)増加する」は、 「xの値が0以上のとき、xの値が増加するにつれてf(x)の値も増加する」という意味なので、 2つの正の数a,bについてa<bであればf(a)<f(b)が成り立ち、 同様に、0<t<xであればf(0)<f(t)<f(x)が成り立つ事になります。
> 1点理解できないのが、∫[0→x]f(t)dt<∫[0→x]f(x)dtです。
添付の画像ファイルで確認していただくと分かるかと思いますが、 「f(x)≧0である連続関数f(x)がx≧0において(常に)増加する」とき、 ∫[0→x]f(x)dt=x・f(x)は左の図の斜線部分の面積、∫[0→x]f(t)dtは右の図の斜線部分の面積で表せます。(注意:水平軸はt軸です。)
この面積の大きさを比較すると、∫[0→x]f(t)dt<x・f(x)となることが分かるかと思いますが、
いちいち図を描くのは手間がかかりますが、 先ほどの0<t<xを用いて、式で∫[0→x]f(t)dt<x・f(x)を示したということです。
0<t<xより、0≦f(0)<f(t)<f(x)なので、0≦∫[0→x]f(0)dt<∫[0→x]f(t)dt<∫[0→x]f(x)dt つまり、0≦x・f(0)<∫[0→x]f(t)dt<x・f(x)となります。
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