| 2009/07/13(Mon) 23:08:50 編集(投稿者)
りんさんと同様の疑問は僕もかつて抱いていました。
自分なりに考えた結果,いまでは次のような理解に落ち着いています。
こういった問題は図形で視覚的に状況を捉えると考えやすいので,よく図を描いてそれで済ませるわけです。
そこで,まず xy平面内に x≧0、y≧0、3x+2y≦6、2x+7y≦14 の4つの不等式を満たす点 (x,y) の集合,つまり領域を描きます。
いま要求されているのは,この領域内の各点 (x,y) に対し x+2y という値を計算し,その最大値や最小値を答えることです。
この領域内の各点 (x,y) に対して x+2y という値が張り付いているわけです。 例えば (0,0) には 0+2*0=0 が,(1,1) には 1+2*1=3 という値がそれぞれの点に張り付いています。
けれども,これらの値は描いた領域だけからはすぐに読み取れません。
ここで,x+2y=k という平行な直線の群れの登場です。
領域内の点 (0,0) は x+2y=0 という直線上にあります。
領域内の点 (1,1) は x+2y=3 という直線上にあります。
k という値は,ちょうどこれらの直線の x 切片に現れますので, k が最大になるときや最小になるときの状況が視覚的によくわかります。
というわけで,「最初に直線 x+2y=k ありき」ではなく, 「領域内の点」が先にあり,その点を通り,x+2y=0 に平行な直線の x 切片が, その点における x+2y の値を示している,という風に捉えてみて下さい。
※ ちなみに,この程度の問題ならば次のように解くこともできます。
x≧0 かつ y≧0 より x+2y≧0. 等号は x=y=0 のときに成り立ち, このとき残りの2つの不等式も満たされる。よって最小値は 0 (x=y=0 のとき)。
3x+2y≦6 を3倍したものと 2x+7y≦14 を4倍したものを加えると x+2y≦74/17 となり, x+2y の最大値は 74/17 になりそうなことがわかる。 x+2y=74/17 となるのは,2つの不等式 3x+2y≦6 と 2x+7y≦14 で同時に等号が成り立つときで,連立方程式を解くと x=14/17,y=30/17 となり,これらは x≧0,y≧0 を満たすので,x+2y の最大値は 74/17 であることが確定する。
|