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■33968 / inTopicNo.1)  ゼータ関数について
  
□投稿者/ WIZ 付き人(66回)-(2008/06/29(Sun) 14:18:22)
    # マルチポストです。http://math.bbs.thebbs.jp/1207833495/

    Σ[n=1,∞](n^(-2)) = ζ(2) = π^2/6です。
    S[r] = Σ[n=0,∞]((4n+r)^-2) (但し1 ≦ r ≦ 4)とおくと、
    ζ(2) = S[1]+S[2]+S[3]+S[4], S[2] = (3/16)ζ(2), S[4] = (1/16)ζ(2)ですが、
    S[1]とS[3]の値が分かりません。何か情報をお持ちの方は教えてください。
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■33969 / inTopicNo.2)  Re[1]: ゼータ関数について
□投稿者/ らすかる 大御所(342回)-(2008/06/29(Sun) 14:54:44)
http://www10.plala.or.jp/rascalhp
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■34051 / inTopicNo.3)  Re[2]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ 付き人(68回)-(2008/07/02(Wed) 12:40:23)
    らすかるさん、お礼が遅れてごめんなさい。

    質問の仕方が悪かったのですが、近似値が知りたいのではなくて、
    π^2/6などの閉じた表記(?)か、積分表記などができるかどうか知りたかったのです。

    カタラン定数で調べてみたら、S[1]-S[3] = Cとすると、
    C = ∫[0,1]{arctan(x)/x}dx = 1/2∫[0,π/2]{x/sin(x)}dx = ・・・etc.
    と色々な積分表示はあるようですが、初等的には計算できないようですね。

    情報ありがとうございます。
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■34052 / inTopicNo.4)  Re[3]: ゼータ関数について
□投稿者/ らすかる 大御所(347回)-(2008/07/02(Wed) 14:41:27)
http://www10.plala.or.jp/rascalhp
    もしS[1]やS[3]が“閉じた表記”で記述可能だとすると、
    カタラン定数もそれを使って書かれているはずですが、
    カタラン定数がΣか∫の形でしか表現されていませんので
    S[1]やS[3]も“閉じた表記”では記述できないと思います。
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■34057 / inTopicNo.5)  Re[4]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ 付き人(70回)-(2008/07/02(Wed) 22:22:45)
    n,mを自然数、rをm以下の自然数とするとき、T[n,m,r] = Σ[k=0,∞](1/(mk+r)^n)とします。
    S[r] = T[2,4,r], ζ(n) = Σ[r=1,m]T[n,m,r]です。

    実は色々なn,m,rの値について、T[n,m,r]の閉じた表示とか積分表示に興味があります。

    グレゴリー級数(?)π/4 = 1/1-1/3+1/5-1/7・・・ = T[1,4,1]-T[1,4,3]です。
    T[1,4,1]やT[1,4,3]は無限大に発散しますが、その差は有限定数となります。
    log(2) = 1/1-1/2+1/3-1/4・・・ = T[1,2,1]-T[1,2,2]もしかり。

    またζ(3)やζ(5)の閉じた表示は発見されていないと思いますが、オイラーによる
    π^3/32 = 1/1^3-1/3^3+1/5^3-1/7^3・・・ = T[3,4,1]-T[3,4,3]
    5π^5/1536 = 1/1^5-1/3^5+1/5^5-1/7^5・・・ = T[5,4,1]-T[5,4,3]
    などは興味深いです。
    T[3,4,1], T[3,4,3], T[5,4,1], T[5,4,3]は有限定数となるとは思いますが、
    閉じた表示が得らることは、ζ(3)やζ(5)の閉じた表示を得ることとほぼ同じですから
    困難でしょうね。

    ζ(2)は閉じた表示が得られているのに、T[2,4,1]-T[2,4,3]が閉じた表示にできない(らしい)
    というのは、ζ(3)と丁度逆になっていて興味深いです。
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■34310 / inTopicNo.6)  Re[5]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ 付き人(88回)-(2008/07/14(Mon) 21:45:10)
    自己レスです。No34190の「ζ(2)の積分表示」の考察をしていて、
    ひとつ分かったことがあるので書き込ませて頂きます。

    m,n,s,rを自然数として
    a[m,n,s,r] = ∫[0,1](x^(sn+r-1)*(log(x))^m)dx・・・(1)
    とおきます。

    a[m,n,s,r] = [(x^(sn+r)/(sn+r)*(log(x))^m)]_[0,1]-∫[0,1](x^(sn+r)/(sn+r)*m*(log(x))^(m-1)/x)dx
    = -m/(sn+r)*∫[0,1](x^(sn+r-1)*(log(x))^(m-1))dx
    = -m/(sn+r)*a[m-1,n,s,r]
    = (-m/(sn+r))*(-(m-1)/(sn+r))*a[m-2,n,s,r]
    = ・・・・
    = ((-1/(sn+r))^m)*(m!)*a[0,n,s,r]
    = ((-1/(sn+r))^m)*(m!)*∫[0,1](x^(sn+r-1))dx
    = ((-1)^m)*(m!)/((sn+r)^(m+1))

    ⇒ Σ[k=1,∞]a[m,k,s,r]
    = ((-1)^m)*(m!)*Σ[k=1,∞]1/((sn+r)^(m+1))
    = ((-1)^m)*(m!)*T[m+1,s,r]・・・・・・・・・・(1)

    ここで別な計算方法を取ると、
    Σ[k=1,∞]a[m,k,s,r]
    = Σ[k=1,∞]{∫[0,1](x^(sn+r-1)*(log(x))^m)dx}
    = ∫[0,1](Σ[k=1,∞]{x^(sn+r-1)}*(log(x))^m)dx
    = ∫[0,1](x^(r-1)/(1-x^s)*(log(x))^m)dx・・・・・・・・・・(2)

    (1)(2)より
    T[m+1,s,r] = ((-1)^m)/(m!)*∫[0,1](x^(r-1)/(1-x^s)*(log(x))^m)dx
    です。

    この系として、以下の計算ができます。
    S[1]-S[3] = T[2,4,1]-T[2,4,3]
    = ((-1)^1)/(1!)*∫[0,1](x^(1-1)/(1-x^4)*(log(x))^1)dx-((-1)^1)/(1!)*∫[0,1](x^(3-1)/(1-x^4)*(log(x))^1)dx
    = -∫[0,1](1/(1-x^4)*log(x))dx-(-1)*∫[0,1](x^2)/(1-x^4)*log(x))dx
    = -∫[0,1]((1-x^2)/(1-x^4)*log(x))dx
    = -∫[0,1](1/(1+x^2)*log(x))dx
    = -[arctan(x)*log(x)]_[0,1]+∫[0,1](arctan(x)/x)dx

    ここで
    lim[x→0](arctan(x)*log(x))
    = lim[x→0](arctan(x)/(1/log(x)))
    = lim[x→0]({1/(1+x^2)}/{(1/x)/(log(x))^2)}
    = 1/(1+0)*lim[x→0](x(log(x))^2)}
    = 0
    ですから、
    [arctan(x)*log(x)]_[0,1] = π/4*0-0 = 0
    また
    ∫[0,1](arctan(x)/x)dx = K (カタラン定数)
    ですので、
    S[1]-S[3] = K
    が導かれます。
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■34440 / inTopicNo.7)  Re[6]: ゼータ関数について
□投稿者/ ロボ 一般人(10回)-(2008/07/19(Sat) 21:21:35)
    こんにちはWIZさん。
    興味を持ってもらえるかもしれないことを見つけたので書き込みさせて頂きます。

    T[n,m,r] = Σ[k=0,∞](1/(mk+r)^n)を少し拡張して以下の定義とします。
    T[n,m,(r[1],r[2],・・・,r[n])] = Σ[k=0,∞](1/{(mk+r[1])(mk+r[2])・・・(mk+r[n])})
    r[1],r[2],・・・,r[n]は1以上m以下の整数です。

    r,sを1以上4以下の整数でr < sとしてU[r,s] = Σ[k=0,∞](1/(4k+r)-1/(4k+s))を定義します。
    U[r,s] = (s-r)T[2,4,(r,s)]、tを1以上4以下の整数でs < tとするとU(r,s)+U(s,t) = U(r,t)です。

    T[2,4,(1,2)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+1)(4k+2)}) = U(1,2)
    T[2,4,(1,3)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+1)(4k+3)}) = (1/2)U(1,3)
    T[2,4,(1,4)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+1)(4k+4)}) = (1/3)U(1,4)
    T[2,4,(2,3)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+2)(4k+3)}) = U(2,3)
    T[2,4,(2,4)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+2)(4k+4)}) = (1/2)U(2,4)
    T[2,4,(3,4)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+3)(4k+4)}) = U(3,4)
    となります。

    U(1,3) = 1/1-1/3+1/5-1/7・・・・・・ = π/4・・・・・・・・・・(1)
    U(2,4) = 1/2-1/4+1/6-1/8・・・・・・ = (1/2)log(2)・・・・・・・・・・(2)
    U(1,4)-U(2,3) = 1/1-1/2+1/3-1/4・・・・・・ = log(2)・・・・・・・・・・(3)

    U(1,2)+U(2,3) = U(1,3) = π/4・・・・・・・・・・(4)

    U(1,2)+U(2,4) = U(1,4)を変形して(2)を使うと
    U(1,2)-U(1,4) = -U(2,4) = -(1/2)log(2)・・・・・・・・・・(5)

    (4)(5)を加算して(3)を使用すると
    2U(1,2)+U(2,3)-U(1,4) = π/4-(1/2)log(2)
    ⇒ 2U(1,2) = U(1,4)-U(2,3)+π/4-(1/2)log(2) = log(2)+π/4-(1/2)log(2)
    ⇒ U(1,2) = π/8+(1/4)log(2)・・・・・・・・・・(6)

    (4)(6)より
    U(2,3) = U(1,3)-U(1,2) = π/4-(π/8+(1/4)log(2)) = π/8-(1/4)log(2)・・・・・(8)

    (5)(6)より
    U(1,4) = U(1,2)+(2,4) = π/8+(1/4)log(2)+(1/2)log(2) = π/8+(3/4)log(2)・・・・・(9)

    U(2,3)+U(3,4) = U(2,4)を変形して(2)(8)を使うと
    U(3,4) = U(2,4)-U(2,3) = (1/2)log(2)-(π/8-(1/4)log(2)) = -π/8+(3/4)log(2)・・・・・(10)

    以上を整理すると
    T[2,4,(1,2)] = U(1,2) = π/8+(1/4)log(2)
    T[2,4,(1,3)] = (1/2)U(1,3) = (1/2)(π/4) = π/8
    T[2,4,(1,4)] = (1/3)U(1,4) = (1/3)(π/8+(3/4)log(2)) = π/24+(1/4)log(2)
    T[2,4,(2,3)] = U(2,3) = π/8-(1/4)log(2)
    T[2,4,(2,4)] = (1/2)U(2,4) = (1/2)(1/2)log(2) = (1/4)log(2)
    T[2,4,(3,4)] = U(3,4) = -π/8+(3/4)log(2)
    です。

    S[1] = Σ[k=1,∞](1/(4k+1)^2) = T[2,4,(1,1)]
    S[3] = Σ[k=1,∞](1/(4k+3)^2) = T[2,4,(3,3)]
    ですので、無限和の各項を比べると

    1/{(4k+3)(4K+4)} < 1/(4k+3)^2 < 1/{(4k+2)(4K+3)}から、T[2,4,(3,4)] < S[3] < T[2,4,(2,3)]ですので
    -π/8+(3/4)log(2) < S[3] < π/8-(1/4)log(2)・・・・・・・・・・(11)

    1/{(4k+1)(4K+2)} < 1/(4k+1)^2から、T[2,4,(1,2)] < S[1]です。
    またS[1] < S[1]+S[3] = (3/4)ζ(2) = (π^2)/8ですので
    π/8+(1/4)log(2) < S[1] < (π^2)/8・・・・・・・・・・(12)

    (11)(12)から
    (π/8+(1/4)log(2))-(π/8-(1/4)log(2)) < S[1]-S[3] < (π^2)/8-(-π/8+(3/4)log(2))
    ⇒ (1/2)log(2) < S[1]-S[3] < (π^2)/8+π/8-(3/4)log(2)
    ⇒ 0.3465・・・ < S[1]-S[3] < 1.1065・・・

    上記不等式はS[1]-S[3]の値の評価としてはあまり良くないのです。
    しかしT[n,m,r]のmの値をもっと大きくしてもr ≠ sならばT[2,m,(r,s)]の値は計算できるような気がするので
    例えばT[2,8,(1,2)]+T[2,8,(5,6)] < S[1], T[2,8,(3,4)]+T[2,8,(7,8)] < S[3] < T[2,8,(2,3)]+T[2,8,(6,7)]
    です。この方法ではS[1]は下限しか評価はできないですが、S[3]は上限も下限も評価できます。

    またA = lim[m→∞]{Σ[k=3,4m-1(kは4づつ増加)](T[2,4m,(k,k+1)])},
    B = lim[m→∞]{Σ[k=2,4m-2(kは4づつ増加)](T[2,4m,(k,k+1)])}として極限AとBが評価できれば
    A < S[3] < Bとはさみうちできますね。

    長文済みませんでした。ご意見ありましたら聞かせてください。
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■34510 / inTopicNo.8)  Re[7]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ 軍団(108回)-(2008/07/21(Mon) 16:09:59)
    ロボさん、ご意見ありがとうございます。
    返信が遅くなり申し訳ありません。

    ロボさんが示されたアイデアについては、私も既に同様なことを考えたことがあります。
    後半のはさみうちによる評価についてコメントします。

    mを自然数として
    A[m] = Σ[k=1,m](T[2,4m,(4k-1,4k)])・・・・・(1)
    B[m] = Σ[k=1,m](T[2,4m,(4k-2,4k-1)])・・・・・(2)
    とするとA[m] < S[3] < B[m]です。

    j,kを自然数として、1/{(4j+4k-1)(4j+4k)} = 1/(4j+4k-1)-1/(4j+4k),
    1/{(4j+4k-2)(4j+4k-1)} = 1/(4j+4k-2)-1/(4j+4k-1)ですから、(1)(2)より

    A[m] = Σ[k=0,m-1]{Σ[j=1,∞](1/(4j+4k-1)-1/(4j+4k))}
    = Σ[j=1,∞](1/(4j-1)-1/(4j)) = U(3,4)・・・・・(3)

    B[m] = Σ[k=0,m-1]{Σ[j=1,∞](1/(4j+4k-2)-1/(4j+4k-1))}
    = Σ[j=1,∞](1/(4j-2)-1/(4j-1)) = U(2,3)・・・・・(4)

    mは任意の自然数で、(3)(4)でm→∞としても、A = U(3,4), B = U(2,3)となることに変わりないと思います。
    よって、ロボさんも既に示された通りの
    U(3,4) = T[2,4,(3,4)] < S[3] < T[2,4,(2,3)] = U(2,3)
    よりも良い評価は得られていないと思いますが、どうでしょうか?
引用返信/返信 [メール受信/OFF] 削除キー/
■34625 / inTopicNo.9)  Re[8]: ゼータ関数について
□投稿者/ ロボ 一般人(11回)-(2008/07/24(Thu) 16:59:54)
    WIZさんご意見ありがとうございます。

    既にご存知だったのですね。
    言い訳みたいになってしまいますが、随分前からこのスレに何か発言したいという気持ちがあり、
    焦りもあって十分検討しないまま書き込んでしまいました。すいませんでした。
    でもネットの恥はかき捨てということで懲りずにまた書き込ませて頂きます。

    ------------------------------------------------------------------------------------
    既に示されたようにT[2,s,r] = -∫[0,1](x^(r-1)*log(x)/(1-x^s))dxです。

    T[2,4,1] = -∫[0,1](log(x)/(1-x^4))dx・・・・・・・・・・(1)
    T[2,4,3] = -∫[0,1]((x^2)*log(x)/(1-x^4))dx・・・・・・・(2)
    です。

    (1)と(2)の差を取ります。
    T[2,4,1]-T[2,4,3] = {-∫[0,1](log(x)/(1-x^4))dx}-{-∫[0,1]((x^2)*log(x)/(1-x^4))dx}
    = -∫[0,1]((1-x^2)*log(x)/(1-x^4))dx
    = -∫[0,1](log(x)/(1+x^2))dx・・・・・・・・・・(3)

    (3)でx = tan(t)と置換するとdx = ((tan(t))^2+1)dtですので、dx/(1+x^2) = dtとなります。
    xが0→1と変化するとtは0→π/4と変化します。
    T[2,4,1]-T[2,4,3] = -∫[0,π/4]log(tan(t))dt
    = ∫[0,π/4]log(cos(t))dt-∫[0,π/4]log(sin(t))dt・・・・・(4)

    (4)で以下のようにおきます。
    I = ∫[0,π/4]log(sin(t))dt・・・・・・・・・・(5)
    J = ∫[0,π/4]log(cos(t))dt・・・・・・・・・・(6)

    (6)でu = π/2-tと置換するとdu = -dtです。
    tが0→π/4と変化するとuはπ/2→π/4と変化します。
    J = ∫[π/2,π/4]log(cos(π/2-u))(-du)
    = ∫[π/4,π/2]log(sin(u))du・・・・・・・・・・(7)

    (5)と(7)を加算します。
    I+J = ∫[0,π/4]log(sin(t))dt+∫[π/4,π/2]log(sin(u))du
    = ∫[0,π/2]log(sin(t))dt
    = -(π/2)*log(2)
    オイラー積分により上記の結果となります。式を変形します。
    J = -(π/2)*log(2)-I・・・・・・・・・・(8)

    (4)(5)(6)(8)より
    T[2,4,1]-T[2,4,3] = J-I = -(π/2)*log(2)-2I・・・・・・・・・・(9)
    となります。

    一方
    T[2,4,1]+T[2,4,3] = (3/4)ζ(2) = (π^2)/8・・・・・・・・・・(10)
    です。

    (9)と(10)を加算します。
    2*T[2,4,1] = (π^2)/8-(π/2)*log(2)-2I
    両辺を2で割ります。
    T[2,4,1] = (π^2)/16-(π/4)*log(2)-I・・・・・・・・・・(11)
    となります。

    従ってI = ∫[0,π/4]log(sin(t))dtの値が計算できればT[2,4,1]の値も計算できることが分かります。

    ------------------------------------------------------------------------------------
    T[2,3,1] = -∫[0,1](log(x)/(1-x^3))dx・・・・・・・・・・(12)
    T[2,3,2] = -∫[0,1](x*log(x)/(1-x^3))dx・・・・・・・・・(13)
    です。

    (12)と(13)の差を取ります。
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = {-∫[0,1](log(x)/(1-x^3))dx}-{-∫[0,1](x*log(x)/(1-x^3))dx}
    = -∫[0,1]((1-x)*log(x)/(1-x^3))dx
    = -∫[0,1](log(x)/(1+x+x^2))dx・・・・・・・・・・(14)

    (14)を変形します。
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = -∫[0,1](log(x)/(3/4+(1/2+x)^2)dx
    = -(4/3)∫[0,1](log(x)/(1+(4/3)(1/2+x)^2)dx
    = -(4/3)∫[0,1](log(x)/(1+((2/√3)(1/2+x))^2)dx・・・・・・・・・・(15)

    (15)で(2/√3)(1/2+x) = tan(t)と置換すると(2/√3)dx = (tan(t)^2+1)dtですので
    dx/(((2/√3)(x+1/2))^2+1) = dx/(4/3*(x^2+x+1/4)+1) = (3/4)dx/(x^2+x+1) = ((√3)/2)dtです。
    従ってdx/(x^2+x+1) = (2/√3)dtです。
    xが0→1と変化するとtはπ/6→π/3と変化します。
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = -(4/3)∫[π/6,π/3](log((√3/2)tan(θ)-1/2)*2/√3)dt
    = -(8/3√3)∫[π/6,π/3](log((√3/2)tan(θ)-1/2))dt・・・・・(16)

    (16)において
    (√3/2)tan(t)-1/2 = {cos(π/6)*sin(t)-sin(π/6)*cos(t)}/cos(t)= sin(t-π/6)/cos(t)
    ですから
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = (8/(3√3))∫[π/6,π/3]{log(cos(t))-log(sin(t-π/6))}dt・・・・・(17)

    (17)で以下のようにおきます。
    K = ∫[π/6,π/3]log(sin(t-π/6))dt・・・・・・・・・・(18)
    L = ∫[π/6,π/3]log(cos(t))dt・・・・・・・・・・・・(19)
    とおきます。

    tの区間[0,π/6],[π/6,π/3],[π/3,π/2]でのsin(t)とcos(t)の変化を考えると
    ∫[0,π/6]log(sin(t))dt = ∫[π/3,π/2]log(cos(t))dt = K・・・・・・・・・・(20)
    ∫[π/6,π/3]log(sin(t))dt = ∫[π/6,π/3]log(cos(t))dt= L・・・・・・・・・(21)
    ∫[π/3,π/2]log(sin(t))dt = ∫[0,π/6]log(cos(t))dt = M・・・・・・・・・・(22)
    です。(Mは新規定義)

    (20)(21)を加算します。t = 2wと置換するとdt = 2dwです。
    tが0→π/3と変化するとwは0→π/6と変化します。
    K+L = ∫[0,π/3]log(sin(t))dt
    = ∫[0,π/6]log(sin(2w))2dt
    = 2∫[0,π/6]log(2sin(t)cos(t))dt
    = 2∫[0,π/6]{log(2)+log(sin(t))+log(cos(t)})dt
    = 2{(π/6)*log(2)+K+M}・・・・・・・・・・(23)

    (23)の両辺を2で割ります。
    (K+L)/2 = (π/6)*log(2)+K+M
    上記を変形すると
    M = (L-K)/2-(π/6)*log(2)・・・・・・・・・・(24)

    (20)(21)(22)を加算します。
    K+L+M = ∫[0,π/2]log(sin(t))dt = -(π/2)*log(2)
    上記に(26)を代入します。
    K+L+(L-K)/2-(π/6)*log(2) = -(π/2)*log(2)
    上記を変形します。
    (3/2)L = -(1/2)K-(π/3)*log(2)
    両辺を3/2で割ります。
    L = -(1/3)K-(2π/9)*log(2)・・・・・・・・・・(25)

    (25)を(17)に代入します。
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = (8/(3√3))(L-K)
    = (8/(3√3))(-(1/3)K-(2π/9)*log(2)-K)
    = (8/(3√3))(-(4/3)K-(2π/9)*log(2))
    = -(32/(9√3))K-(16π/(27√3))*log(2)・・・・・・・・・・(26)

    (25)を変形して、両辺に定数aを乗算します。
    aL+(a/3)K+(2aπ/9)*log(2) = 0・・・・・・・・・・(27)

    (26)と(27)を加算します。
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = -(32/(9√3))K+aL+(a/3)K+(2aπ/9)*log(2)-(16π/(27√3))*log(2)
    = (-32/(9√3)+a/3)K+aL+(2aπ/9-16π/(27√3))*log(2)
    上記で、-32/(9√3)+a/3 = aとなるようにaの値を定めます。
    (2/3)a = -32/(9√3)より、a = -16/(3√3)となります。

    T[2,3,1]-T[2,3,2] = (-16/(3√3))K+(-16/(3√3))L+(-32π/(27√3)-16π/(27√3))*log(2)
    = -(16/(3√3))(K+L)-(16π/(9√3))*log(2)・・・・・・・・・・(30)

    一方
    T[2,3,1]+T[2,3,2] = (8/9)ζ(2) = 4(π^2)/27・・・・・・・・・・(31)
    です。

    (30)と(31)を加算します。
    2*T[2,3,1] = 4(π^2)/27-(16π/(9√3))*log(2)-(16/(3√3))(K+L)
    両辺を2で割ります。
    T[2,3,1] = 2(π^2)/27-(8π/(9√3))*log(2)-(8/(3√3))(K+L)・・・・・・・・・・(30)
    となります。

    従ってK+L = ∫[0,π/3]log(sin(t))dtの値が計算できればT[2,3,1]の値も計算できることが分かります。

    ------------------------------------------------------------------------------------
    以上s = 3とs = 4の場合を計算しただけで規則性も見出せていませんが、
    T[2,s,1]の値と∫[0,π/s]log(sin(t))dtの値は何等かの関係があるのではないかと予想します。

    超長文失礼しました。ご意見を宜しくお願いいたします。
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■34645 / inTopicNo.10)  Re[9]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ 軍団(118回)-(2008/07/25(Fri) 15:20:23)
    ロボさん、貴重なご意見ありがとうございます。

    途中の計算を全部チェックした訳ではないのですが、興味深いと思います。
    nを自然数として、I[n] = ∫[0,π/n]log(sin(t))dtとおくと

    T[2,3,1]-T[2,3,2] = -(16/(3√3))I[3]-(16π/(9√3))*log(2)・・・・・(1)
    T[2,4,1]-T[2,4,3] = -2*I[4](π/2)*log(2)・・・・・(2)
    ということですね。

    (1)(2)を試行錯誤で変形してみると
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = -2*((2/√3)^3)*(I[3]+(π/3)*log(2))・・・・・(3)
    T[2,4,1]-T[2,4,3] = -2*((2/√4)^4)*(I[4]+(π/4)*log(2))・・・・・(4)
    と規則性らしきものが見つかります。

    ちなみに
    T[2,3,1]-T[2,3,2] = T[2,3,1]-T[2,3,3-1]
    T[2,4,1]-T[2,4,3] = T[2,4,1]-T[2,4,4-1]
    と考えれば
    T[2,2,1]-T[2,2,2-1] = T[2,2,1]-T[2,2,1] = 0
    ですが、これは
    I[2] = ∫[0,π/2]log(sin(t))dt = -(π/2)*log(2)
    ですから、
    T[2,2,1]-T[2,2,1] = 0 = -2*((2/√2)^2)*(I[2]+(π/2)*log(2))・・・・・(5)
    となります。

    (3)(4)(5)により、s = 2,3,4につて
    T[2,s,1]-T[2,s,s-1] = -2*((2/√s)^s)*(I[s]+(π/s)*log(2))
    が成立していますね。

    積分で書けば
    ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = 2{∫[0,π/s]log(sin(t))dt+(π/s)*log(2)}
    ということになります。

    証明はまだ考えていませんが、多分難しいでしょうね。
    2以上の自然数sについての予想だから、最終的には数学的帰納法に持ち込むものと思いますが。
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■34663 / inTopicNo.11)  Re[10]: ゼータ関数について
□投稿者/ ロボ 一般人(12回)-(2008/07/26(Sat) 16:01:33)
    WIZさんすばらしい御意見ありがとうございます!

    ひとつだけ指摘させてください。
    > ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = 2{∫[0,π/s]log(sin(t))dt+(π/s)*log(2)}
    上記の式は
    ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = 2*((2/√s)^s)*{∫[0,π/s]log(sin(t))dt+(π/s)*log(2)}
    の書き間違いですよね?

    それにしても自分の書いた長ったらしい計算とモヤモヤした予想から
    I[s] = ∫[0,π/s]log(sin(t))dt
    T[2,s,1]-T[2,s,s-1] = -2*((2/√s)^s)*(I[s]+(π/s)*log(2))
    という規則性を見つけ出してしまう洞察力の鋭さがうらやましいです。

    -----------------------------------------------------------------------------
    自分ももう少し考えてみました。sを2以上の自然数として以下を定義します。
    sを自然数, rをs以下の自然数として以下のように定義します。
    (T[2,s,r]は既にWIZさんが定義したものと同じです。)
    T[2,s,r] = Σ[k=0,∞](1/(sk+r)^2)・・・・・・・・・・・・・・・(1)
    U[2,s,r] = Σ[k=0,∞](((-1)^k)/(sk+r)^2)・・・・・・・・・・・(2)

    (2)を変形します。
    U[2,s,r] = Σ[k=0,∞](1/{s*(2k)+r}^2)-Σ[k=0,∞](1/{s*(2k+1)+r}^2)
    = 2*Σ[k=0,∞](1/{(2s)k+r}^2)-Σ[k=0,∞](1/{sk+r}^2)
    = 2*T[2,2s,r]-T[2,s,r]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)

    またmを自然数として以下の関係が成立することは容易に分かります。
    T[2,s,r] = Σ[k=0,m-1]T[2,ms,r+ks]・・・・・・・・・・・・・・(4)

    (4)を使用すると(3)を以下のように変形できます。
    U[2,s,r] = 2*T[2,2s,r]-T[2,s,r]
    = 2*T[2,2s,r]-(T[2,2s,r]+T[2,2s,r+s])
    = T[2,2s,r]-T[2,2s,r+s]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)

    (2)を別の方法で変形します。
    1/(sk+r)^2 = -∫[0,1]{(x^(sk+r-1))*log(x)}dxですから、
    U[2,s,r] = Σ[k=0,∞]{((-1)^k)*(-∫[0,1]{(x^(sk+r-1))*log(x)}dx)}
    = -∫[0,1]{Σ[k=0,∞]{((-1)^k)*x^(sk+r-1)}*log(x)}dx
    = -∫[0,1]{(x^(r-1))/(1+x^s)*log(x)}dx・・・・・・・・・・・・(6)

    更にsを2以上の自然数として以下を定義します。
    J[s] = ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = T[2,s,s-1]-T[2,s,1]・・・・(7)
    K[s] = ∫[0,1]{(1+x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = T[2,s,s-1]+T[2,s,1]・・・・(8)
    L[s] = ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1+x^s)}dx = U[2,s,s-1]-U[2,s,1]・・・・(9)
    M[s] = ∫[0,1]{(1+x^(s-2))*log(x)/(1+x^s)}dx = U[2,s,s-1]+U[2,s,1]・・・・(10)

    (7)と(10)を加算します。
    J[s]+M[s] = ∫[0,1]log(x)*{(1-x^(s-2))/(1-x^s)+(1+x^(s-2))/(1+x^s)}dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1-x^(s-2))(1+x^s)+(1+x^(s-2))(1-x^s)}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1-x^(s-2)+x^s-x^(2s-2))+(1+x^(s-2)-x^s-x^(2s-2))}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*2(1-x^(2s-2))/(1-x^(2s))*dx
    = 2*J[2s] = 2*(T[2,2s,2s-1]-T[2,2s,1])・・・・・・・・・・・・(11)

    (7)から(10)を減算します。
    J[s]-M[s] = ∫[0,1]log(x)*{(1-x^(s-2))/(1-x^s)-(1+x^(s-2))/(1+x^s)}dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1-x^(s-2))(1+x^s)-(1+x^(s-2))(1-x^s)}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1-x^(s-2)+x^s-x^(2s-2))-(1+x^(s-2)-x^s-x^(2s-2))}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*(-2x^(s-2)+2x^s)/(1-x^(2s))*dx
    = 2*(T[2,2s,s-1]-T[2,2s,s+1])・・・・・・・・・・・・・・・・・(12)

    (8)と(9)を加算します。
    K[s]+L[s] = ∫[0,1]log(x)*{(1+x^(s-2))/(1-x^s)+(1-x^(s-2))/(1+x^s)}dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1+x^(s-2))(1+x^s)+(1-x^(s-2))(1-x^s)}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1+x^(s-2)+x^s+x^(2s-2))+(1-x^(s-2)-x^s+x^(2s-2))}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*2(1+x^(2s-2))/(1-x^(2s))*dx
    = 2*K[2s] = 2*(T[2,2s,2s-1]+T[2,2s,1])・・・・・・・・・・・・(13)

    (8)から(9)を減算します。
    K[s]-L[s] = ∫[0,1]log(x)*{(1+x^(s-2))/(1-x^s)-(1-x^(s-2))/(1+x^s)}dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1+x^(s-2))(1+x^s)-(1-x^(s-2))(1-x^s)}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*{(1+x^(s-2)+x^s+x^(2s-2))-(1-x^(s-2)-x^s+x^(2s-2))}/(1-x^(2s))*dx
    = ∫[0,1]log(x)*2(x^(s-2)+x^s)/(1-x^(2s))*dx
    = 2*(T[2,2s,s-1]+T[2,2s,s+1])・・・・・・・・・・・・・・・・・(14)

    たくさん計算を書いた割には大した結論はないのですが以下を予想しています。

    (a)T[2,s,r]とU[2,s,r]の値には何等かの関係がある。
    Σ[k=1,∞](1/k^2) = ζ(2) = T[2,1,1]とΣ[k=1,∞](((-1)^(k-1))/k^2) = (3/4)*ζ(2) = U[2,1,1]
    のような定数倍を一部として含むより一般的な関係式が存在しているのではないかと思います。

    (b)J[s],K[s],L[s],M[s]の値にも何等かの関係がある。
    J[s]+M[s] = 2*J[2s]やK[s]+L[s] = 2*K[2s]を一部として含むより一般的な関係式が存在している
    のではないかと思います。この辺りの考察を深めて行けば
    J[s] = 2*((2/√s)^s)*{∫[0,π/s]log(sin(t))dt+(π/s)*log(2)}
    の証明のヒントが得られるかもしれません。

    今回も長文になってしまいました。ご意見よろしくお願いします。
引用返信/返信 [メール受信/OFF] 削除キー/
■34700 / inTopicNo.12)  Re[11]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ 軍団(127回)-(2008/07/27(Sun) 22:36:38)
    ロボさん、ご意見ありがとうございます。

    > ひとつだけ指摘させてください。
    >> ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = 2{∫[0,π/s]log(sin(t))dt+(π/s)*log(2)}
    > 上記の式は
    > ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = 2*((2/√s)^s)*{∫[0,π/s]log(sin(t))dt+(π/s)*log(2)}
    > の書き間違いですよね?

    仰る通りの書き間違いでした。ご指摘ありがとうございます。

    今回も途中の計算を全部チェックした訳ではないのですが、以下コメントさせて頂きます。

    > K[s] = ∫[0,1]{(1+x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = T[2,s,s-1]+T[2,s,1]・・・・(8)
    > M[s] = ∫[0,1]{(1+x^(s-2))*log(x)/(1+x^s)}dx = U[2,s,s-1]+U[2,s,1]・・・・(10)

    符号が間違っています。積分の式が正しいと仮定すると、
    K[s] = -T[2,s,s-1]-T[2,s,1], M[s] = -U[2,s,s-1]-U[2,s,1]です。


    > (a)T[2,s,r]とU[2,s,r]の値には何等かの関係がある。

    単純加算の無限級数と、加算減算が交互の無限級数の関係なので、
    ロボさんの示されたU[2,s,r] = T[2,2s,r]-T[2,2s,r+s]に尽きるのではないでしょうか?
    U[2,s,r]もT[2,s,r]も絶対収束だと思うので、適当に加算減算順序ほ変更すれば
    色々な関係式を導くことはできると思います。

    例えばm,a,b,cを自然数として、s = ab, r = acとすると
    U[m,ab,ac] = (1/a^m)*U[m,b,c], T[m,ab,ac] = (1/a^m)*T[m,b,c]
    となります。

    但し、発散級数で扱い辛かったT[1,s,r]より、条件付収束するU[1,s,r]の方が扱い易いので
    U[1,2,1] = π/4
    U[3,2,1] = (π^3)/32 = (π^3)/(2^5)
    U[5,2,1] = 5(π^5)/1536 = 5(π^5)/(3*2^9)
    などU[2m+1,2,1]の値の規則性を見出せるのかもしれません。


    > (b)J[s],K[s],L[s],M[s]の値にも何等かの関係がある。

    J[s]+M[s] = 2*J[2s]は、T[m,s,r]の式に書き換えると

    (T[2,s,s-1]-T[2,s,1])+(-U[2,s,s-1]-U[2,s,1])
    = (T[2,2s,s-1]+T[2,2s,2s-1]-T[2,2s,1]-T[2,2s,s+1])-(T[2,2s,s-1]-T[2,2s,2s-1]+T[2,2s,1]-T[2,2s,s+1])
    = 2*T[2,2s,2s-1]-2*T[2,2s,1]
    = 2*J[2s]

    となり、積分の式変形をしなくても、ロボさんの示されたT[2,s,r] = Σ[k=0,m-1]T[2,ms,r+ks]と
    U[2,s,r] = T[2,2s,r]-T[2,2s,r+s]の関係式から帰結できます。
    K[s]+L[s] = 2*K[s]も同様です。

    また何かアイデアがありましたら教えてください。
引用返信/返信 [メール受信/OFF] 削除キー/
■34827 / inTopicNo.13)  Re[12]: ゼータ関数について
□投稿者/ ロボ 一般人(13回)-(2008/08/02(Sat) 13:25:58)
    WIZさんご意見ありがとうございます。

    自分の計算はあまり役に立たなかったみたいですね。
    でも計算は大好きなのでめげません。また計算してみました。

    1 = x*(1/x) = x*((d/dx)log(x))・・・・・・・・・・(1)
    上記を利用します。

    ∫[0,1]{1/(1+x)}dx = [log(1+x)]_[0,1] = log(2)・・・・・・・・・・(2)

    ∫[0,1]{1/(1+x)}dx = ∫[0,1]{x*((d/dx)log(x))/(1+x)}dx
    = [log(x)*x/(1+x)]_[0,1]-∫[0,1]{log(x)*{1*(1+x)-x*1}/(1+x)^2}dx
    = 0-∫[0,1]{log(x)/(1+x)^2}dx・・・・・・・・・・(3)

    (2)(3)から以下が導かれます。
    ((1)(2)の関係を知らなくても(3)は部分積分で計算できますけど。)
    -∫[0,1]{log(x)/(1+x)^2}dx = log(2)・・・・・・・・・・(4)

    nを負でない整数として(1)を少し一般化すると以下となります。
    x^n = (x^(n+1))*(1/x) = (x^(n+1))*((d/dx)log(x))・・・・・・・・・・(5)

    或いはmも負でない整数として以下のようにもできます。
    (x^n)*((log(x))^m) = (x^(n+1))*((log(x))^m)*(1/x)
    = (x^(n+1))*(1/(m+1)*(d/dx)((log(x))^(m+1))・・・・・・・・・・(6)

    T[2,s,r] = -∫[0,1]{(x^(r-1))*log(x)/(1-x^s)}dx
    上記の計算に(6)を利用してみます。

    T[2,s,r] = -∫[0,1]{(x^r)*(1/2*(d/dx)((log(x))^2))/(1-x^s)}dx
    = -(1/2)∫[0,1]{((d/dx)((log(x))^2))*(x^r)*/(1-x^s)}dx・・・・・・・・・・(7)

    以下の計算をしておきます。
    (d/dx){(x^r)/(1-x^s)} = {r*(x^(r-1))*(1-x^s)-(x^r)*(-s*x^(s-1))}/(1-x^s)^2
    = {r*(1-x^s)+s*(x^s)}*(x^(r-1))/(1-x^s)^2
    = {(r-s)*(1-(x^s))+s}*(x^(r-1))/(1-x^s)^2
    = (r-s)*(x^(r-1))/(1-x^s)+s*(x^(r-1))/(1-x^s)^2・・・・・・・・・・(8)

    (7)(8)から以下となります。(sは2以上、rは1以上の整数とします。)
    T[2,s,r] = -(1/2)[((log(x))^2)*(x^r)/(1-x^s)]_[0,1]+(1/2)∫[0,1]{((log(x))^2)*(d/dx){(x^r)/(1-x^s)}}dx
    = 0+(1/2)∫[0,1]{((log(x))^2)*{(r-s)*(x^(r-1))/(1-x^s)+s*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}}dx
    = ((r-s)/2)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)}dx+(s/2)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}dx
    = ((r-s)/2)*(2!)*T[3,s,r]+(s/2)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}dx
    = (r-s)*T[3,s,r]+(s/2)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}dx・・・・・・・・・・(9)

    (9)に表れる積分を計算してみます。以下のようにおきます。
    J = ∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}dx・・・・・・・・・・(10)

    (10)においてA = 1/(1-x^s) = Σ[k=0,∞](x^(ks))とおきます。
    A^2 = {1+x^s+x^(2s)+x^(3s)・・・・・・}^2
    = 1+2*x^s+3*x^(2s)+4*x^(3s)・・・・・・
    = Σ[k=0,∞]((k+1)*x^(ks))・・・・・(11)
    上記であることは容易に証明できます。

    (11)をさらに変形すると以下のようになります。
    A^2 = Σ[k=0,∞]((k+1)*x^(ks))
    = (1/s)*Σ[k=0,∞]((sk+s)*x^(ks))
    = (1/s)*{Σ[k=0,∞]((sk+1)*x^(ks))+Σ[k=0,∞]((s-1)*x^(ks))}
    = (1/s)*(d/dx)(x/(1-x^s))+(s-1)/s*(1/(1-x^s))・・・・・・・・・・(12)

    (12)を(10)に代入すると以下のようになります。
    J = ∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))*{(1/s)*(d/dx)(x/(1-x^s))+(s-1)/s*(1/(1-x^s))}}dx
    = (1/s)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))*{(d/dx)(x/(1-x^s))}dx+((s-1)/s)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)}dx
    = (1/s)∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))*{(d/dx)(x/(1-x^s))}dx+((s-1)/s)*(2!)*T[3,s,r]・・・・・・・・・・(13)

    (13)表れる積分を計算してみます。以下のようにおきます。
    K = ∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))*{(d/dx)(x/(1-x^s))}dx・・・・・・・・・・(14)

    以下の計算をしておきます。
    (d/dx){((log(x))^2)*(x^(r-1))} = 2*log(x)*(1/x)*(x^(r-1))+((log(x))^2)*(r-1)*(x^(r-2))
    = (2*log(x)+(r-1)*((log(x))^2))*(x^(r-2))・・・・・・・・・・(15)

    (15)を(14)に代入すると以下のようになります。
    K = [((log(x))^2)*(x^(r-1))*x/(1-x^s)]_[0,1]-∫[0,1]{{(2*log(x)+(r-1)*((log(x))^2))*(x^(r-2))}*(x/(1-x^s))}dx
    = 0-2∫[0,1]{log(x)*(x^(r-1))/(1-x^s)}dx-(r-1)*∫[0,1]{((log(x))^2)*(x^(r-1))/(1-x^s)}dx
    = 2*T[2,s,r]-(r-1)*(2!)*T[3,s,r]・・・・・・・・・・(16)

    (13)(14)(16)から以下となります。
    J = (1/s)*K+((s-1)/s)*2*T[3,s,r]
    = (1/s)*{2*T[2,s,r]-(r-1)*2*T[3,s,r]}+(2(s-1)/s)*T[3,s,r]
    = (2/s)*T[2,s,r]-(2(r-1)/s)*T[3,s,r]+(2(s-1)/s)*T[3,s,r]
    = (2/s)*T[2,s,r]-(2(s-r)/s)*T[3,s,r]・・・・・・・・・・(17)

    (9)(10)(17)から以下となります。
    T[2,s,r] = (r-s)*T[3,s,r]+(s/2)*J
    = (r-s)*T[3,s,r]+(s/2)*{(2/s)*T[2,s,r]-(2(s-r)/s)*T[3,s,r]}
    = (r-s)*T[3,s,r]+T[2,s,r]+(s-r)*T[3,s,r]
    = T[2,s,r]

    長い計算をしましたが結局何も出てきませんでした。
    何かご意見やより一般化できる式がありましたらご指摘ください。
    (計算は自分に任せてください。)

    今回も長文失礼しました。よろしくお願いいたします。
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■34863 / inTopicNo.14)  Re[13]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ ファミリー(155回)-(2008/08/04(Mon) 22:36:34)
    ロボさん、ご意見ありがとうございます。
    私よりロボさんの方が、アイデア模索とか計算に一生懸命になってしまいましたね。

    ロボさんのアイデアの
    (x^n)*((log(x))^m) = (x^(n+1))*(1/(m+1)*(d/dx)((log(x))^(m+1))
    は、結構盲点だったかもしれません。
    ((-1)^m)*(m!)*T[m+1,s,r] = ∫[0,1]{(x^(r-1))*((log(x))^m)/(1-x^s)}dx
    に利用してみたいと思います。

    # ロボさんの計算を全面的に再利用させて頂いております。
    (x^(r-1))*((log(x))^m) = (x^r)*(1/(m+1)*(d/dx)((log(x))^(m+1))
    (d/dx){(x^r)/(1-x^s)} = (r-s)*(x^(r-1))/(1-x^s)+s*(x^(r-1))/(1-x^s)^2
    です。

    m, rは1以上の自然数、sは2以上の自然数とします。
    ((-1)^m)*(m!)*T[m+1,s,r] = ∫[0,1]{(x^r)*((1/(m+1)*(d/dx)((log(x))^(m+1)))/(1-x^s)}dx

    ⇒ ((-1)^m)*((m+1)!)*T[m+1,s,r]
    = [((log(x))^(m+1))*(x^r)/(1-x^s)]_[0,1]-∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*{(r-s)*(x^(r-1))/(1-x^s)+s*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}}dx
    = 0-(r-s)*∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(x^(r-1))/(1-x^s)}dx-s*∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}}dx
    = -(r-s)*((-1)^(m+1))*((m+1)!)*T[m+2,s,r]-s*∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}}dx

    J[m+1,r-1,s] = ∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(x^(r-1))/(1-x^s)^2}}dxとおくと、
    ((-1)^m)*((m+1)!)*T[m+1,s,r] = -(r-s)*((-1)^(m+1))*((m+1)!)*T[m+2,s,r]-s*J[m+1,r-1,s]・・・・・(1)
    です。

    J[m+1,r-1,s]に対して、ロボさんのアイデアをもう一度適用してみます。

    (d/dx){(x^r)*(1-x^s)^(-2)}
    = r*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-2))+(x^r)*(-2*((1-x^s)^(-3))*(-s*x^(s-1)))
    = (x^(r-1))*((1-x^s)^(-3))*(r*(1-x^s)+2s*x^s)
    = (x^(r-1))*((1-x^s)^(-3))*((r-2s)*(1-x^s)+2s)
    = (r-2s)*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-2))+2s*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-3))

    (m+2)*J[m+1,r-1,s] = ∫[0,1]{{(d/dx)((log(x))^(m+2))}*(x^r)*(1-x^s)^(-2)}}dx
    = [((log(x))^(m+2))*(x^r)*(1-x^s)^(-2)]_[0,1]-∫[0,1]{((log(x))^(m+2))*(d/dx){(x^r)*(1-x^s)^(-2)}}dx
    = 0-(r-2s)*∫[0,1]{((log(x))^(m+2))*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-2))}dx-2s*∫[0,1]{((log(x))^(m+2))*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-3))}dx
    = -(r-2s)*J[m+2,r-1,s]-2s*∫[0,1]{((log(x))^(m+2))*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-3))}dx・・・・・(2)

    そこで、J[m,r,s,t] = ∫[0,1]{((log(x))^m)*(x^r)/(1-x^s)^t}}dxとおきなおすと、
    ((-1)^m)*(m!)*T[m+1,s,r] = ∫[0,1]{(x^(r-1))*((log(x))^m)/(1-x^s)}dx = J[m,r-1,s,1]ですので、
    (1)は(m+1)*J[m,r-1,s,1] = -(r-s)*J[m+1,r-1,s,1]-s*J[m+1,s,r-1,2]と書き直すことができます。

    (2)は(m+2)*J[m+1,r-1,s,2] = -(r-2s)*J[m+2,r-1,s,2]-2s*J[m+2,r-1,s,3]ということです。

    よって以下の関係式が予想できますね。
    (m+1)*J[m,r-1,s,t] = -(r-ts)*J[m+1,r-1,s,t]-ts*J[m+1,r-1,s,t+1]

    > 何かご意見やより一般化できる式がありましたらご指摘ください。
    > (計算は自分に任せてください。)

    上記関係式はt = 1,2の場合は成立することを私が計算して示しました。
    t ≧ 3の場合は数学的帰納法で示せるのではないかと思います。
    一般化のひとつとして予想を示しましたので、計算と証明はロボさんにお任せします。
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■34954 / inTopicNo.15)  Re[14]: ゼータ関数について
□投稿者/ ロボ 一般人(14回)-(2008/08/09(Sat) 22:49:43)
    WIZさんご意見ありがとうございます。

    自分では何も規則性を見つけられなかった計算でも、WIZさんから見ればちゃんと規則が
    潜んでいたということですね。

    (x^(r-1))*((log(x))^m) = (x^r)*(1/(m+1)*(d/dx)((log(x))^(m+1))・・・・・・・・・・(1)
    自分はT[2,s,r]の計算に(1)の関係式を利用して、T[2,s,r]とT[3,x,x]の関係式が得られるもの
    と予想したのですが、結果は何も得られませんでした。
    ただT[m,s,r]の計算に(1)を利用してみるとか、複数回利用するなどの柔軟に考えられなかった
    ことが悔しいです。

    でも折角WIZさんが規則性を見つけてくれたので、自分が証明を完成させてみようと思います。

    mは0以上の整数、sは2以上の整数、rは1以上s以下の整数、tは1以上の整数として以下を定義します。
    J[m,r,s,t] = ∫[0,1]{((log(x))^m)*(x^r)/(1-x^s)^t}}dx・・・・・・・・・・(2)

    tを任意の自然数として以下を計算してみます。
    (m+1)*J[m,r-1,s,t] = (m+1)∫[0,1]{((log(x))^m)*(x^(r-1))/(1-x^s)^t}}dx・・・・・・・・・・(3)

    以下の計算をしておきます。
    (d/dx){(x^r)*(1-x^s)^(-t)}
    = r*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-t))+(x^r)*(-t*((1-x^s)^(-t-1))*(-s*x^(s-1)))
    = (x^(r-1))*((1-x^s)^(-t-1))*(r*(1-x^s)+ts*x^s)
    = (x^(r-1))*((1-x^s)^(-t-1))*((r-ts)*(1-x^s)+ts)
    = (r-ts)*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-t))+ts*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-t-1))・・・・・・・・・・(4)

    (1)(4)から以下となります。
    (m+1)*J[m,r-1,s,t] = ∫[0,1]{{(d/dx)((log(x))^(m+1))}*(x^r)*(1-x^s)^(-t)}}dx
    = [((log(x))^(m+1))*(x^r)*(1-x^s)^(-t)]_[0,1]-∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(d/dx){(x^r)*(1-x^s)^(-t)}}dx
    = 0-(r-ts)*∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-t))}dx-ts*∫[0,1]{((log(x))^(m+1))*(x^(r-1))*((1-x^s)^(-t-1))}dx
    = -(r-ts)*J[m+1,r-1,s,t]-ts*J[m+1,r-1,s,t+1]・・・・・・・・・・(5)
    証明は数学的帰納法を用いるまでもありませんでした。

    またWIZさんの書き込みから以下の関係式が成立しています。
    J[m,r-1,s,1] = ((-1)^m)*(m!)*T[m+1,s,r]・・・・・・・・・・(6)
    -s*J[m+1,r-1,s,2] = ((-1)^m)*((m+1)!)*T[m+1,s,r]+(r-s)*((-1)^(m+1))*((m+1)!)*T[m+2,s,r]・・・・・・・・・・(7)

    t ≧ 3の場合のJ[x,x,x,t]もT[x,x,x]の式で表せるような関係式が存在しているかもしれません。

    しかし、これ以上J[m,r,s,t]の計算に深入りするのは止めようと思っています。
    理由はJ[m,r,s,t]の値が計算できる可能性が低いと思われるので、この方針でT[m,s,r]の値の評価が
    できる可能性も低いと考えるからです。

    元々はT[m,s,r] = Σ[k=0,∞]{1/(sk+r)^m}という無限級数の和の値の計算が目的ですよね?
    もっと一般的に有限数列a[j]に対してT[m,{a[j]}] = Σ[k=0,∞]{1/(Σ[j=0,m]{a[j]*(k^j)}}
    という無限級数の和について研究する必要があるのかもしれません。

    ご意見よろしくお願いします。
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■35108 / inTopicNo.16)  Re[15]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ ファミリー(190回)-(2008/08/18(Mon) 23:56:28)
    ロボさん、証明とご意見ありがとうございます。

    > もっと一般的に有限数列a[j]に対してT[m,{a[j]}] = Σ[k=0,∞]{1/(Σ[j=0,m]{a[j]*(k^j)}}
    > という無限級数の和について研究する必要があるのかもしれません。

    上記のような無限級数にも興味が無い訳ではないのですが、あまりにも一般化し過ぎると
    計算方法を積分等にも結び付けることが私の知識ではできなくなります。

    T[m,s,r] = Σ[k=0,∞]{1/(sk+r)^m} = ((-1)^m)/(m!)*∫[0,1]{(x^(r-1))*((log(x))^m)/(1-x^s)}dx
    が比較的単純な積分表示できたので、当面はT[m,s,r]の研究をしていこうと思ってます。

    sを2以上の自然数、uを非負整数として
    I[s,u] = ∫[(u/s)π,((u+1)/s)π]log(sin(t))dt
    J[s,u] = ∫[(u/s)π,((u+1)/s)π]log(cos(t))dt
    とおきます。

    以下の予想の証明について考えていきたいです。
    T[2,s,1]-T[2,s,s-1] = ∫[0,1]{(1-x^(s-2))*log(x)/(1-x^s)}dx = 2*((2/√s)^s)*{I[s,0]+(π/s)*log(2)}

    x = π/2-tと置換すると、t:[(u/s)π,((u+1)/s)π] = x:[((s-2u)/(2s))π,((s-2u-2)/(2s))π], dx = -dtなので、
    I[s,u] = ∫[((s-2u)/(2s))π,((s-2u-2)/(2s))π]log(sin(π/2-x))(-dx)
    = ∫[((s-2u-2)/(2s))π,((s-2u)/(2s))π]log(cos(x))dx
    = J[2s,s-2u-2]+J[2s,s-2u-1]

    J[s,u] = ∫[((s-2u)/(2s))π,((s-2u-2)/(2s))π]log(cos(π/2-x))(-dx)
    = ∫[((s-2u-2)/(2s))π,((s-2u)/(2s))π]log(sin(x))dx
    = I[2s,s-2u-2]+I[2s,s-2u-1]

    また
    I[s,u]+J[s,u] = ∫[(u/s)π,((u+1)/s)π]{log(sin(t))dt+log(cos(t))}dt
    = ∫[(u/s)π,((u+1)/s)π]{log(sin(2t))-log(2)}dt
    上記で2t = xと置換すると、t:[(u/s)π,((u+1)/s)π] = x:[(2u/s)π,(2(u+1)/s)π], dx = 2*dtなので、
    I[s,u]+J[s,u] = ∫[(2u/s)π,(2(u+1)/s)π]log(sin(x))(dx/2)-(π/s)*log(2)
    = (1/2)*{I[s,2u]-(π/s)*log(2)}

    更に
    t = 2xと置換すると、t:[(u/s)π,((u+1)/s)π] = x:[(u/(2s))π,((u+1)/(2s))π], 2*dx = dtなので、
    I[s,u] = ∫[(u/(2s))π,((u+1)/(2s))π]log(sin(2x))(2*dx) = 2*{(π/(2s))*log(2)+I[2s,u]+J[2s,u]}

    などなど・・・式変形のバリエーションは豊富(?)です。
    (π/s)*log(2)というパターンも容易に出てくるので、見込み(?)ありそうな気がします。

    何かアイデア等ありましたら、教えてください。
    よろしくお願いいたします。
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■35155 / inTopicNo.17)  Re[16]: ゼータ関数について
□投稿者/ WIZ ファミリー(196回)-(2008/08/22(Fri) 08:36:18)
    自己レスです。

    T[2,s,r] = -∫[0,1]{(x^(r-1))*log(x)/(1-x^s)}dx
    の式変形方法についてある着想を得ましたので、書き込ませて頂きます。

    (1) sは2以上の整数で、奇数の場合、
    代数方程式x^s = 1の解は、1のs乗根ですから、rを1以上s以下の整数として、x = e^((r/s)*2πi)です。
    一方x^s-1 = (x-1)*Σ[k=1,s](x^(s-k))と因数分解でき、f(x) = Σ[k=1,s](x^(s-k))とおくと、
    x = e^((s/s)*2πi) = 1以外はf(x) = 0の解となります。

    f(x) = 0はs-1次の相反方程式であり、y = x+1/xとおくことで、yの(s-1)/2次の代数方程式を解くことに帰着します。
    ここで、
    y = x+1/x = e^((r/s)*2πi)+e^((-r/s)*2πi)
    = (cos((r/s)*2π)+i*sin((r/s)*2π))+(cos(-(r/s)*2π)+i*sin(-(r/s)*2π))
    = 2*cos((r/s)*2π)
    なので、x^2-2*cos((r/s)*2π)*x+1 = 0です。

    kを1以上(s-1)/2以下の整数として、g[k,x] = 1-2*cos((k/s)*2π)*x+x^2とおくと、
    f(x) = Π[j=1,(s-1)/2]{g[j,x]}と因数分解できることが分かります。

    よって以下のように部分分数に分解できることになります。
    1/(1-x^s) = a[0]/(1-x)+Σ[k=1,(s-1)/2]{(a[k]+b[k]*x)/g[k,x]

    a[k],b[k]を計算します。

    1 = a[0]*f(x)+(1-x)*Σ[k=1,(s-1)/2]{(a[k]+b[k]*x)*Π[(j=1,(s-2)/2)∧(j≠k)]{g[j,x]}
    ですから、x = 1とおくと、
    1 = a[0]*f(1) = a[0]*s ⇒ a[0] = 1/s

    x = e^((r/s)*2πi)またはx = e^(((s-r)/s)*2πi)とおくと、
    1 = (1-x)*(a[r]+b[r]*x)*Π[(j=1,(s-1)/2)∧(j≠r)]{g[j,x]}

    a[r],b[r]を決定するには、もう少し計算とアイデアが必要です。

    (2) sは2以上の整数で、偶数数の場合、
    代数方程式x^s-1 = 0の解は1のs乗根ですから、rを1以上s以下の整数として、x = e^((r/s)*2πi)です。
    一方x^s-1 = (x^2-1)*Σ[k=1,s/2](x^(s-2k))と因数分解でき、f(x) = Σ[k=1,s/2](x^(s-2k))とおくと、
    x = e^((s/s)*2πi) = 1とx = e^(((s/2)/s)*2πi) = -1以外はf(x) = 0の解となります。

    f(x) = 0はs-2次の相反方程式であり、y = x+1/xとおくことで、yの(s-2)/2次の代数方程式を解くことに帰着します。
    y = 2*cos((r/s)*2π)、x^2-2*cos((r/s)*2π)*x+1 = 0となることはsが奇数の場合と同じです。

    kを1以上(s-2)/2以下の整数として、g[k,x] = 1-2*cos((k/s)*2π)*x+x^2とおくと、
    f(x) = Π[j=1,(s-2)/2]{g[j,x]}と因数分解できることが分かります。

    よって以下のように部分分数に分解できることになります。
    1/(1-x^s) = (a[0]+b[0]*x)/(1-x^2)+Σ[k=1,(s-2)/2]{(a[k]+b[k]*x)/g[k,x]

    a[k],b[k]を決定するには、やはりもう少しアイデアが必要です。

    以上、中途半端ですが、ご意見等ありましたらよろしくお願いいたします。
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