| まず、
x + f(x) = 1/12 ∫[0→x] f"(t)^2 dt ・・・ (i) f"(0) = 2√3 ・・・ (ii)
と置きます。
(1) 方程式(i)に x = 0 を代入すると、右辺積分の上端下端が一致して 0 になること に注意すれば
f(0) = 0
が得られます。一方、式(i)の両辺を x で微分すると、微積分学の基本定理から 1 + f'(x) = 1/12 f"(x)^2 が得られます。あとは x = 0 を代入して、条件(ii) を用いれば
f'(0) = 1/12 (2√3)^2 - 1 = 0
が得られます。
(2) いま、整式 f(x) の次数を n (≧ 2)と置くと、式(i)左辺は n 次となります。 一方、右辺において、f"(t) は n - 2 次なので f"(t)^2 は 2(n - 2) 次、その積分 は 2(n - 2) + 1 次となります。したがって、
n = 2(n - 2) + 1 ⇒ n = 3
が得られます。ちなみに、n = 0, 1 のときは、各辺の次数が共に 1 = 0 となり矛盾です。 そこで、f(x) = ax^3 + bx^2 + cx + d と置き、式(i)に代入してみると
ax^3 + bx^2 + (c + 1)x + d = 1/12 ∫[0→x] (6ax + 2b)^2 dt = 1/3 ∫[0→x] (9a^2 x^2 + 6abx + b^2) dt = 1/3 (3a^2 x^3 + 3ab x^2 + b^2 x)
となります。係数比較により
a = a^2 b = ab c + 1 = b^2/3 d = 0
が得られますが、a ≠ 0 を考慮すると a = 1, b は任意, c = b^2/3 - 1, d = 0 が 得られます。したがって、f(x) = x^3 + bx^2 + (b^2/3 - 1)x であり、f"(x) = 6x + 2b に x = 0を代入して条件(ii)を用いれば b = √3 と決定します。以上から
f(x) = x^3 + √3 x^2
が分かります。
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