| 今考えているのは通常の距離から導入された位相であるとします。背理法を用います。
集合 A がコンパクトでないと仮定します。つまり、A のある開被覆 Φ が存在し、 その中のいかなる有限個の開集合でも集合 A を覆うことができません。
まず、ある開集合 O ∈ Φ が存在して (0, 0) ∈ O となります。点 (0, 0) は O の内点なので、ある r > 0 が存在して (0, 0) の r 近傍
B = { (x, y): |(x, y) - (0, 0)| < r }
は B ⊂ O となります。すると、十分大きな n0 ∈ N をとれば n ≧ n0 のとき
|(1/n, 1/n) - (0, 0)| < r
を満たすので (1/n, 1/n) ∈ B ⊂ O となります。あとは n = 1, 2, ..., n0-1 に対して、点 (1/n, 1/n) を含む開集合 On ∈ Φ をとれば、Φ の部分開集合族
Φ' = { O, O1, O2, ..., O[n0-1] }
は集合 A の有限開被覆となってしまいます。これは仮定に矛盾します。したがって A はコンパクトです。
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