| 本当の事情は知りませんが、私の個人的な意見です。
高校までは、ベクトルといえば位置や速度などの図形的な対象物 を表す場合のみに用いられるので、ベクトルと矢線ベクトルとは 同じ意味になります。そのことを強調するため、高校では矢印を 頭に載せる表記法が用いられるのでしょう。
ところが、大学になるとベクトルは抽象化され、図形とは無関係 に思える様々な対象物(関数など)が矢線ベクトル的に扱えるよう になります。したがって、ベクトルと矢線ベクトルとは同義では なくなるため、矢印を頭に載せる表記法は好まれないのでしょう。
ボールドが採用された積極的な理由は分かりません。出版時の組み 版の容易さと、見た目の良さでしょうか...
また、微分におけるドットですが、曲線(1 変数のベクトル値関数) の微分で用いられる程度です。「弧長に関するパラメータ」で微分 する場合は ' が使われ、ドットと区別されることもあります。
いずれにせよ、流儀によっては色々変わってくるものですから、 あまりこだわらなくて良いと思います。
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