| (1) xの取りうる値の範囲は,『三角形ABCが存在するためのxの範囲』を求めます. 三辺がa,b,cの三角形が存在するためには,まず,『三辺が全て正』つまり『a,b,c>0』であり, 『一つの辺<残りの辺の和』つまり『a<b+c,b<c+a,c<a+b』とならなければなりません. (その理由は,ここでは割愛します.簡単な事なのですが…)
この問題では,まずx>0…@であり ・x<2x+3 (これは,@が成り立っていれば当たり前) ・2x<x+3 ⇔ x<3 ・3<x+2x ⇔ 1<x なので,1<x<3です.
で,最小角θがA,B,Cのどれなのかですが,これは,軽く図を描けば分かります. AB=3,BC=2x,CA=xで1<x<3なので,CAが最も短い辺だと分かります. そうなるように図を描けば,∠Bが最小角になっていることが分かると思います. ちゃんとした説明は,少し煩雑なので,感覚的に『最も短い辺の対角が最小角』であると分かっておけば,それでいいと思います.
よって,∠B=θなので,余弦定理によりcosθ=(4x^2+9-x^2)/(2*2x*3)=(x^2+3)/4x.
(2)(i) 0°<θ<180°なので,『θが大きいほど,cosθは小さくなる』となります. だから,cosθの最小値を求めればよいことになります. cosθ=(x^2+3)/4x =(x/4)+(3/4x) の最小値を求め方ですが ax+b/x (x>0)の形をした式の最小値は,必ず『相加・相乗平均』を用います. cosθ≧2*√(x/4)*(3/4x) =(√3)/2. よって,θの最大は30°で,このときのxは,『相加・相乗平均の等号を満たすx』なので, x/4=3/4x ⇔x=√3と求まります.
(ii) 『面積公式』から△ABC=(1/2)*BC*AB*sinθ で求まります. このとき,sinθ = √(-x^4+10x^2-9) /4x なので,△ABC=(3/4)*√(-x^4+10x^2-9) =(平方完成)=(3/4)*√{-(x^2-5)^2+16} となり x=√5のときに,△ABCの最大値=(3/4)*√16=3となります.
(iii) 外接円の半径をRとすると,『正弦定理』から2R=x/sinθ =4x^2/√(-x^4+10x^2-9)=4/√(-1+10/x^2 -9/x^4) で, y=1/xとすると,2R=4/√(-9y^4+10y^2-1)=(平方完成)=4/√{-9(y^2-5/9)^2 +(16/9)}
ここで,分母√{-9(y^2-5/9)^2 +(16/9)}の最大値は4/3なので,このとき,2R=4/√{…} は最小になり, 2R=4/(4/3)=3 ⇔R=3/2が最小値. このとき,y=√5 /3なので,x=3/√5
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