| ■No110に返信(みなさんの記事)
「たすきがけ」という因数分解のやり方をご存知でしょうか? この問題は,たすきがけの応用問題です。 > (問)3x^2-xy-2y^2+6x-y+3 2文字が混じっているときは,どれかひとつの文字に注目して式を整理してみると解決の糸口がつかめます。
たとえば,x についてまとめてみると, 3x^2+(-y+6)x-2y^2-y+3 と書けます。後ろの,y しか含んでいない式は -2y^2-y+3=-(2y^2+y-3)=-(2y+3)(y-1) と因数分解できます。 これは普通のたすきがけでできます。
そうすると,3x^2+(-y+6)x-(2y+3)(y-1) となります。見やすくするために,A=2y+3, B=y-1 とおくと,因数分解した式の形は次の4通りのどれかのはずです。
(1) (3x-A)(x+B) (2) (3x+A)(x-B) (3) (3x-B)(x+A) (4) (3x+B)(x-A)
どれが正しいかは,展開してみて x の係数がもとの式の (-y+6) と同じになるかどうかを調べればわかります。
x の係数について,見てみましょう。 (1) は 3B-A=y-6. これは惜しいですね。 ちょうど (1) と A, B の位置が同じで符号が逆の (2) がうまくいっていそうです。実際,(2) を展開すると x の係数は A-3B=-y+6 となって,これが正解だとわかります。
今回の分け方はたまたま調べる回数が少なく済みましたが,運が悪いともっと調べなければならない可能性があります。 たすきがけも基本的にやることは同じで,うまくいっている場合を調べて見つける方法です。ただ,式を (1) から (4) のようにたくさん書くと面倒ですので,係数だけならべてじっと見ながら考えて組み合わせを見抜く,というちょっとだけ賢いやり方になっています。
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