| 2007/06/14(Thu) 23:39:20 編集(投稿者)
(1) [x] とは x を超えない最大の整数です。したがって、[x] ≦ x は自明です。 いま a - 1 ≧ [a] となる実数 a が存在したと仮定します。このとき、 [a] < [a] + 1 ≦ a が成立しますが、[a] + 1 は整数なので [a] が a を超えない 最大の整数であることに矛盾します。背理法により x - 1 < [x] が成り立ちます。
(2) x が整数ならば [x] + [-x] = x + (-x) = 0 です。一方、非整数 x に対して は 0 < x - [x] < 1 および 0 < -x - [-x] < 1 が成立します。辺々加えると 0 < -[x] - [-x] < 2 であり -2 < [x] + [-x] < 0 となります。いま [x] + [-x] は整数なので [x] + [-x] = -1 となります。
(3) 任意の実数 x, y に対して
0 ≦ x + y - [x + y] < 1 0 ≦ x - [x] < 1 0 ≦ y - [y] < 1
が成立します。第 2, 3 式の辺々を加え、更に第 1 式に -1 を掛けた式を辺々 加えると -1 < [x + y] - ([x] + [y]) < 2 が得られます。この式の中辺は整数 なので 0 ≦ [x + y] - ([x] + [y]) (≦ 1) であり、不等式が得られます。
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