| 問題は『6^5-1は5^2で割り切れることを示せ』でいいんですね?
moominさんの解法は,是非出来てほしい解法なのですが,少し,代数計算として高度(かもしれない)ことをしておられるので, 異なった方法と,moominさんの補足の2つを書きます.
・異なった方法 6^5-1は筆算の掛け算ができれば,簡単に計算できます.⇒ 6^5-1=7775なので,これが5^2=25で割り切れるか考えればよい. ここも割り算の筆算をしましょうか.7775÷25=311なので,割り切れる.
ちなみに,割り算をしなくても良い方法もあります. 『5の倍数』は「一の位が0か5」となる数字です.(←つまり下一ケタが5で割れればよい) 『5^2=25の倍数』は「下2ケタが00,25,50,75」となる数字です.(←つまり下二ケタが25で割れればよい) となるので,下二ケタが"75"となる6^5-1は25で割り切れるわけです.
さて,簡単な方法で証明は出来ましたが,もう一つ質問されているものにつなげるためにも,moominさんの方法もしっかり理解してください.
・moominさんの補足 因数分解の有名な公式にx^n-y^n=(x-y){x^(n-1)+x^(n-2)y+…+xy^(n-2)+y^(n-1)}…@と言うものがあります.知らなければ,参考書を読んでください. (例えば,n=2ならx^2-y^2=(x-y)(x+y),n=3なら(x-y)(x^2+xy+y^2),n=4ならx^4-y^4=(x-y)(x^3+x^2y+xy^2+y^3)など) ここで,y=1となる場合を考えましょう.1は何乗しても1なので@にy=1を代入すると 『x^n-1=(x-1)(x^(n-1)+x^(n-2)…+1)』となります.
6^5-1は,この因数分解公式(x=6,n=5)に代入すると 6^5-1=(6-1)(6^4+6^3+6^2+6^1+1)となります.(1=6^0なので,moominさんのものと一致します)
ここで,(6-1)(6^4+6^3+6^2+6^1+6^0)は2つのカッコから出来ていますが 6-1=5は5で割り切れます.だから,もし『後ろのカッコの部分が5で割り切れた』ら因数分解したものは25で割り切れると言うことになります. しかし,(6^4+6^3+6^2+6^1+6^0)を実際に計算するのは,あまり利口な方法とは言えないのでやめときましょう.
そこで,moominさんの『6^nを5で割ると余り1』を紐解いてゆきましょう. 6を5で割ると余り1ですよね.そこで,6=5+1とすると 6^2=(5+1)^2=5^2+2*5+1となりますが,5^2と2*5は5で割り切れる(言い換えると5の倍数)から,6^2を5で割ると余り1. 6^3=(5+1)^3=5^3+3*5^2+3*5+1となりますが,やっぱり5^3も3*5^2も3*5も5で割り切れるから,6^3を5で割ると余り1. … 6^n (nは自然数なら何でもよし)=(5+1)^n=5^n+{nC1}*5^(n-1)+…+{nC(n-1)}*5+1という展開公式がありますよね. これも知らなければ,参考書を調べてください. で,これも最後の1以外は5の倍数だから5で割り切れるし,6^nを5で割ると余り1となります.
よって,(6^4+6^3+6^2+6^1+1)は5で割ると余りがいくつになるか考えると, 1は5で割ると余り1で,6^1,6^2,6^3,6^4は,それぞれ先ほどの理由により5で割ると余り1なので,全部足すと (6^4+6^3+6^2+6^1+1)は,5で割ると余り5.しかし,5で割った余りは0〜4の間に来なければいけないので,5で割ると余り0ということになります. 従って,(6^4+6^3+6^2+6^1+1)は5で割り切れると言うことになります.
従って,6^5-1=5*(6^4+6^3+6^2+6^1+0)は5*5=25で割り切れることになる. と言う具合です.
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